ブーフーのジョン・リトル最高経営責任者(CEO)は「より困難な経済状況により消費者需要が圧迫され、上期の業績に影響が出た」と述べた。
リトルは「人々が触れるものや買うもの、必要とするもの全てにインフレの圧力がかかっている」と指摘し、「全ての年齢層が影響を受けている」と語った。
さまざまな逆風の一つとして、運送費の高騰が海外市場の売り上げに影響を与えた。また、返品率は新型コロナウイルス感染症流行前の水準を超え、リトルはこの主な原因が製品構成の変化にあるとしている。結婚式や洗礼式など特別なときに着用する服の売り上げは、新型コロナに伴う行動規制の緩和により夏の間に増えていた。
リトルは「当社では、重要なプロジェクトの実行を通じた社内の取り組みにより、今後の利益性と財務実績を改善する明確な計画を実行に移している。マクロ経済面での逆風が改善するにつれ、これは当社の利益となるだろう」と主張した。
海外での売り上げは減少
同グループでは、売り上げの60%以上を占める英国での売り上げが4%減少し、海外での売り上げは17%減少していた。
リトルは、8月に商品の返品料金を導入したことによる影響を評価するにはまだ時期尚早だと主張している。
ブーフーの利ざやも、倉庫が十分活用されていないことで損失を受けている。同社の倉庫は年間売り上げ42億ドル(約6300億円)に合わせた収容能力に基づくものだが、現在の利用率はその半分以下だ。
リトルは、経営陣が今も引き続き運営上の問題に注力していると述べ、同社の事業にはまだ「大きな自信」があると主張した。リトルは株価の低下に対し「このような状況は以前も経験した。株式市場とはこういうもの」と反論した。
ニール・キャット最高財務責任者(CFO)は通貨の変動に関し、ブーフーが2年前倒しで米ドルへの相当なエクスポージャーを減らし、輸送コストの大幅な増加を理由として一部の製造拠点を中国や南アジアからトルコや北アフリカに移転したと説明した。同社は需要の低下により、現在在庫を15%ほど減らしている。
(forbes.com 原文)