ビジネス

2022.10.19 14:15

ドコモの一強の保守化が進む傾向に、スマホの通信会社に関する調査結果

松村敦
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今後も同じ通信事業社を選ぶ理由としては、利用中の通信事業社にかかわらず、現在のサービスや割り引き制度が気に入っているからという意見が目立った。それに対して、料金やサービスに不満があり別の事業者に変更したいと答えた人は全体の2割強に過ぎず、どうもスマートフォンの世界では「保守化」が進んでいるように見える。

また、スマートフォン本体に関する項目では、機種の選定で重視する点が、価格、バッテリーの持ち時間、画面サイズ、通信料金……という順番になっている。テレビなどで盛んに宣伝しているカメラ性能は上から9番目だった。その他の付帯的な機能を求める人はそれほど多くなく、むしろ「機能がシンプルである」ことがカメラ性能よりも上位に入っている。また、デザインやブランドを重視する人は3割弱と意外に少ない。

スマートフォンの利用目的は、調査対象の年齢層が高齢者にやや傾いていることもあるだろうが、電話回線での通話が8割以上と断トツに多く、継いでカメラ、Webサイトの閲覧、時計、メールと続いている。カメラから下の用途はなだらかに減っていて、チャット、スマホ決済、動画、オンラインショッピングなどは今回増加していた。

機種選定の重視点と合わせると、大多数の人がスマートフォンを電話とカメラとその他の基本的なネットサービス利用のために使っていて、それ以外はむしろシンプルなほうがいいと考えているということだ。機種選定で、最新機種であること、人気商品であること、CMの印象を重視する人は全体の4パーセントに満たず、けっこうみなさん、堅実なようだ。

文 = 金井哲夫

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