ビジネス

2022.10.25

医療介護分野のDX化に斬り込む先駆者の見た現状と未来


キーワードは、「PHR」と「予防医学」


それでは、二人の描くDX化の未来像とは?「5年以内には、PHR(パーソナルヘルスレコード)を完成させようと、いま尽力しているところです。これが実現したら、過去に受けた治療が病院をまたいでもクリアになるメリットが生まれます。ライバル同士だからと、それを嫌がる病院は、淘汰されていくと考えています」と玉井社長。

一方、山本社長は、医療介護分野のDX化を生涯の夢に掲げている。「日本の医療介護は、世界でもトップレベルなので、やり方によっては、外貨を稼げる手段。アジアの中で、医療機器の半分が日本で稼働している事実もあります。現在、医療法人は国内では上場出来ないのですが、世界では上場している病院グループもある。ひとつの産業として形成させたいという夢を持っています」それには、官と民の相互協力が必須となる。

健康寿命と寿命のギャップは10年といわれているが、玉井社長の考える超少子化高齢化社会を生き抜くスキルとは?「それには、口腔内の健康から健康寿命を伸ばしましょうと皆に伝えています。私自身は、いつかキリマンジャロに登りたいな、と身体を鍛えています(笑)」

今年5月に24時間営業のフィットネスジム「アーバンフィット」を買収した山本社長も、予防医学に取り組んでいる。「スピード感をアップした更なる規制緩和が必要なのは言うまでもありませんが、先ずは要介護にならないケアが大切。悪くなってからではなく、『予防』がキーワードです。折角ジムを買収したので、私自身も、これから真剣にジムに通おう!と思っています」

インタビュアー=谷本有香(Forbes JAPAN Web編集長) 文=中村麻美

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