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2022.10.11 17:00

脱マスクは「いま」なのか? 先行した欧米に新たな波の予兆


米国で感染者が急増する懸念をさらに高めているのが、追加接種がまったく進んでいないことだ。カイザー・ファミリー財団の調査によると、65歳以上の約40%が、新型コロナウイルスの最も新しい「2価ワクチン(従来株とオミクロン株の亜種BA.4・BA.5)」について、「まったく」または「少し」しか聞いたことがないという。

先述のバイデン大統領の発言や、公衆衛生当局からのメッセージの発信が十分ではなかったことで、米国の多くの人たちが、最新の2価ワクチンの接種を受けるべきか、決断できずにいる。そして、当局は連邦、州、地方のどのレベルでも、感染拡大を抑えるための努力(マスク着用や換気の良い状態を保つことなどの呼び掛け)を、ほとんど行っていない。

一方、ドイツでは連邦政府が感染対策として、公共交通機関を利用する際のマスクの着用を再び義務付けた。病院・介護施設への訪問時にはマスク着用に加え、過去24時間以内の検査の陰性証明の提示が必要となっている。

まだ「終わって」いない


MLBニューヨーク・ヤンキースの伝説的プレーヤー、ヨギ・ベラはかつて、「終わるまでは、終わらない」と言った。使い古された格言のように思える言葉かもしれない。だが、これは、多くの政治家たちが耳を傾けていない「忠告」だ。

パンデミックが終息する時期を決めるのは、ウイルスがこれから進む道と、私たちがその道をどのように遮るかだ。私たちが「終わった」と言うことでも、ただ単に、正常ではない状態を「正常だ」としてしまうことでもない。

forbes.com 原文

編集=木内涼子

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