前出のエンゲルは、新型コロナウイルスのパンデミックの発生によって多くが自宅で働く環境に移行したことにより、ディスプレイの重要性は大幅に高まったとして、次のように述べている。
「ハイブリッドワークの環境で仕事をすることが増えるなか、より良い体験と、より安全なディスプレイに対するユーザーの関心も高まっている」
ブルーライトをカットする効果があるメガネや液晶保護フィルムを使用することなどで、ブルーライトの暴露量を抑えるための対策を講じることもできだろう。ただ、米認証機関アイセーフ(Eyesafe)のポール・ヒーロー最高執行責任者(COO)は、そうした目的で使用される製品には、「認証を受けていないものも多い」と指摘する。
アフターマーケット市場向けの製品を手がけるメーカー各社は、消費者に向け、自社の製品は「ブルーライトからの保護を提供するものだ」と説明している。だが、同COOによると、業界全体として「主張には真実ではないものが多く」、消費者にブルーライトを除去しているとの「誤解を与えている」という。
ヒーローはさらに、「消費者は、起床してから就寝するまでディスプレイを見ている」として、「若いうちからブルーライトを浴びている世代は、年齢とともに暴露量が増えていくため、より大きな影響を受けることになる」と懸念を表明。一定の基準に基づいた製品評価システムは、消費者が異なるデバイスから受ける暴露の影響を比較することに役立つだろうと話している。
(forbes.com 原文)