ソニー独自の「におい制御技術Tensor Valve」を発表、学術研究用に装置を発売

ソニー プレスリリースより

ソニーが、嗅覚にアプローチする価値の創出に向け、「におい」を制御するTensor Valve(テンソルバルブ)テクノロジーを独自開発、発表した。

同技術を使った製品として、学術研究用のにおい提示装置「NOS-DX1000」を発売する。推定価格は230万円前後。タブレットからにおいを選択するだけで被験者ににおいを提示できる、取り扱いのしやすさやにおいが混ざりにくい点が大きな特徴。嗅覚測定やトレーニング、サンプルの確認などに使われるという。



2016年に同社が発表したパーソナルアロマディフューザー「AROMASTIC」の技術などが使われており、手軽に効率良くにおいを制御する。これにより、通常30分以上かかる嗅覚能力測定の時間を10分程度に短縮することに成功した。また、異なるにおいが室内で混ざることを避けるため、脱臭機能により室内への汚染を防ぐ機能も備えている。

医療学術分野では、アルツハイマー病やレビー小体型認知症、パーキンソン病などの神経変性疾患の前駆症状のひとつとして、嗅覚能力の低下が複数報告されているという。これらの疾患の早期発見に向けて、嗅覚測定の有用性を検証する研究が期待されており、神経内科学教授や耳鼻咽頭科学教授からもコメントが寄せられている。

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