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2022.10.01

次世代の大富豪はここから生まれる。暗号通貨ビリオネアランキング2022

暗号通貨ビリオネアランキング2022

今回で5回目となった「暗号通貨ビリオネア・ランキング」。2021年は、暗号通貨取引所「Coinbase(コインベース)」が上場したほか、イーロン・マスクの後押しで柴犬がモチーフの暗号通貨「Dogecoin(ドージコイン)」が急上昇したり、NFT(非代替性トークン)が盛り上がったりと、「Web3」を巡るイベントが目白押しの1年となった。

その結果、2兆ドル規模に成長した暗号通貨エコシステム(生態系)から着実にビリオネアの数が増えている。暗号通貨やブロックチェーン技術スタートアップの起業家や投資家、暗号通貨取引で儲けた“投機家”など、昨年よりも7人多い計19人がビリオネアになっている。

今回の大きな特徴は、取引所やNFTマーケットプレイスの創業者がランクインしたこと。リスクを負って、ゼロから新しいエコシステムの基盤を作った起業家たちが“報酬”を得ている。

1位 チャンポン・ジャオ Binance
650億ドル



「CZ」の名で知られる、暗号通貨取引所「Binance(バイナンス)」の創業者兼CEO。フォーブスの推定では、バイナンス株の70%を所有。ビットコインのほか、バイナンスのネイティブトークン「BNB」を保有しており、2022年の「グローバル・ビリオネア・ランキング」では19位に。バイナンスは2022年2月、フォーブスに220億ドルの出資を発表している。

2位 サム・バンクマン=フリード FTX
240億ドル



暗号通貨取引所「FTX」の共同創業者兼CEO。2021年後半に香港からバハマに本社を移転し、22年1月には、米ベンチャー投資会社のパラダイムやセコイア・キャピタル、PE企業トーマ・ブラボー、オンタリオ州教員年金基金より320億ドルの評価額で4億ドルを調達。FTX株式の約半分と、ネイティブトークン「FTT」を70億ドル以上所有している。

3位 ブライアン・アームストロング Coinbase
66億ドル



暗号通貨取引所「Coinbase(コインベース)」の共同創業者兼CEO。21年4月に評価額1000億ドルでIPO(新規株式公開)。現在は時価総額が上場時の約半分になったものの、同社の19%の株式を保有している。22年1月には、1億3300万ドルでロサンゼルスの高級住宅地ベル・エアの邸宅を購入している。これまでで最も高価な住宅取引の1つに。

4位 ゲイリー・ワン FTX
59億ドル

暗号通貨取引所「Coinbase(コインベース)」の共同創業者兼CEO。21年4月に評価額1000億ドルでIPO(新規株式公開)。現在は時価総額が上場時の約半分になったものの、同社の19%の株式を保有している。22年1月には、1億3300万ドルでロサンゼルスの高級住宅地ベル・エアの邸宅を購入している。これまでで最も高価な住宅取引の1つに。

5位 クリス・ラーセン Ripple + XPR
43億ドル

米フィンテック企業「Ripple(リップル)」の共同創業者兼COO(最高執行責任者)。同社が発行しているトークン「XRP」の暗号通貨としての流通量は現在8位。新規コイン募集が無登録証券の違法な募集・販売であるとの米証券取引委員会(SEC)による訴訟に対して、ラーセンとリップル社は不正行為を否定。徹底抗戦の構えを見せている。
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文=ジョン・ハイアット 編集=フォーブス ジャパン編集部

この記事は 「Forbes JAPAN No.095 2022年月7号(2022/5/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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