日本のパソコンの原点はここから NECがPC-8001を発売|今日は何の日 9月28日

NEC 公式Twitterより

1979年9月28日に日本電気(NEC)がパーソナルコンピューター「PC-8001」を発表しました。PC-8001はカラーでの表示ができ、かな文字が扱えるというハイスペックにもかかわらず、16万8000円と当時としては破壊的な低価格で販売されたことで、パソコンブームの火付け役となりました。

2015年には未来へ引き継ぐべき科学技術史資料として国立科学博物館の未来技術遺産にも登録されています。

そのブームの発端はそれ以前に開発された「TK-80」にありました。TK-80は1970年代後半のマイコンブームの中、開発者教育のための教材として販売され、マニアや一般人にも広くヒットとなったマイコンキットです。

NECはその販売やサポートをするため、秋葉原にマイコンサービスルーム「ビットイン」を開設したところ大盛況となり、全国にNECのマイコンショップを展開するきっかけとなりました。また、ビットインはユーザーから生の声を集める接点となり、マーケティングに欠かせない場所となったのです。

また、TK-80用の他社製の拡張機器やソフトも充実しました。今となっては普通ですが、当時はサードパーティー製の機器やソフトの販売は非常識だったのです。しかし、NECはそれを受け入れ共存を目指すことで、人気を獲得することへ繋げました。

販売網、サポート体制、ユーザーとの接点、豊富なサードパーティーが揃った状態で登場したのがPC-8001です。全国のショップやユーザーの生の声を取り入れ、他社との共存により作られたPC-8001は同社を代表する主力製品となり、数多くのソフトウェアや周辺機器も販売され大ヒットとなりました。

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執筆協力=アステル

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