ブランドテーマは「Wear No Filter」
そのために必要なのが日本のマーケットに合わせたリブランディングだ。
アダストリア クリエイティブディレクター 野田源太郎によると、これまでの「大量生産・大量消費」のイメージを払拭すべく、アダストリアの知見を生かしたローカライズに力を入れる。
ブランドテーマは「Wear No Filter」。様々な現代的な価値観へのリスペクトと共鳴を表現しつつ、BASIC、VINTAGE、STREET、FEMININE、POP、MODEという6つのコンセプトを軸に展開していく。
「Wear No Filter」に基づいた6つのコンセプト
ターゲットは10代後半〜30代前半で、想定平均商品単価は4000円(想定平均客単価は5800円)だ。
商品開発においては、サステナブルなものづくりに注力する。アダストリアは2030年までに全商品の50%以上をサステナブルな原料・加工へと切り替えるもと宣言しており、フォーエバー21についても例外ではない。まずは商品の20%をサステナブルな原料・加工のもので構成する予定だ。また、アダストリアのサプライチェーンを活用し、無駄なものをつくらない徹底した生産管理に務める。
なお、2023年春夏は、日本オリジナルデザインの商品を8割、本国からの仕入れを2割程度で展開予定。今後この割合は変動する可能性がある。
アジアなど他のマーケットも見据えて
ABGのケビン・サルター(Vice President, Business Development, Asia-Pacific)は、次のように話す。
「サステナビリティに配慮しながら、高品質かつトレンド感のあるプロダクトを打ち出していくことで、イメージをさらに活性化していくことが可能です。日本はファッショントレンドにおいて世界的な影響力を持っているので、日本で成功を収めた後はアジアなど他のマーケットにも広げていけることを期待しています」
かつてのイメージから脱し、新たなファンを獲得できるか。日本を試金石に、フォーエバー21の新たな挑戦が始まる。