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2022.09.21

フォーエバー21が日本再上陸 アダストリアと組み国内独自の展開

アダストリア FOREVER21再上陸発表会

日本市場から撤退して3年の米ファストファッションブランドFOREVER21(フォーエバー21)が9月21日、再進出を発表した。アパレル大手のアダストリアがパートナーとなり、日本での展開を手掛ける。

2023年2月21日にECでの販売をスタートし、春に関東・関西の大型商業施設に店舗を出店する。1号店は「ららぽーと」に展開予定。5年で売上高100億円を目標に掲げる。

5年でEC化率6割、15店舗展開の達成を


フォーエバー21の日本への初上陸は2009年4月。東京・原宿に日本1号店を出店して以降、全国の都市を中心に出店を拡大し、ピーク時には国内で22店舗を展開していた。2008年に進出したスウェーデンのH&M(ヘネス・アンド・マウリッツ)などとともに、外資系ファストファッションブームをリードした。

しかし10年後の2019年9月、同社は米連邦破産法11条の適用を申請し、10月に日本市場から撤退。2020年2月に米ブランド管理会社オーセンティック・ブランズ・グループ(ABG)におよそ6300万ポンド(約85億円)で買収された。リブランディングを経て、現在は世界に570店舗を展開する。

今回の再進出にあたり、ABGと伊藤忠商事が独占販売契約を、アダストリアがサブライセンス契約を締結。商品企画や販売・店舗運営は、アダストリアが5月に立ち上げた子会社ゲートウィンが担う。

アダストリア代表取締役社長の木村治は、今回の提携について「両社の強みをかけ合わせた展開が期待できる」と語る。「高いファッション感度」「多様なカルチャー」「知名度」を持つフォーエバー21と、自社の強みである「全国販売網・オペ−レーション体制」「適時・適価・適量の商品開発力」「1400万人のEC会員」の掛け合わせにより、トレンド&ハイクオリティを実現できると考えている。

5年後の2028年2月までに売上高100億円を目指しており、それまでにEC化率6割、15店舗展開の達成を計画している。
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文=田中友梨

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