また、研究者によると、男性は女性よりも自分のアイデアを評価してもらえる可能性が高いという。パートンとクラークソンが歌う『9 to 5』の歌詞は、働く新世代の女性の心に響くことだろう。『彼らはあなたの気持ちをただ利用するだけ。あなたの手柄になることはない。放っておいたら気が狂うだけ』
女性は1980年当時と同じ多くの問題に直面しているが、進歩はそれなりにあった。1980年当時、女性の賃金は男性の64%だったが、40年後の現在でも男性が1ドル稼ぐときに女性は83セントでしかない。男女平等にはまだほど遠いものの、この40年間で男女の賃金格差は大きく改善された。
活動家のカレン・ヌスバウムは1970年代に働く女性の支援を目的とした団体「9to5」をボストンで共同設立し、初代理事長を務めた。ヌスバウムとの友情に触発され、フォンダはオリジナルの『9 to 5』を制作し、映画はヌスバウムの団体名にちなんだタイトルがつけられた。
ヌスバウムは『Still Working 9 to 5』の中で、1980年に女性が直面していた別の問題を取り上げている。『今振り返ってみると、私たちの要求はとても控えめだった。女性に求人の案内があってしかるべき。少なくとも、どんな仕事があるのか知るべき。求人情報。それが私たちの大きな要求のひとつだった』とヌスバウムはドキュメンタリーで説明する。今日の女性たちは、求人案内に給与の範囲を記載することを求めて戦っている。
40年前と比べると女性にはいま、より多くのキャリアの選択肢がある。「9to5」の別の共同設立者であるエレン・キャセディはドキュメンタリーの中で「1970年代、働く女性の3人に1人は事務職だった。米国で最も大きな職種だった」と説明している。
そして現在、40年前と比べると職場における女性の問題に対する意識は高まっている。「映画は暗い片隅に光を投げかけ、往々にしてあまり拾われることのない声を響かせる良い方法だと私は常々信じている」とフォンダはドキュメンタリーの中で『9 to 5』について語っている。『9 to 5』は働く女性の問題に効果的に光を当てたが、まだまだ取り組むべきことがあるのは明らかだ。
(forbes.com 原文)