ビジネス

2022.09.20 07:30

グーグル創業者らが200億円注ぐ「双極性障害」の研究プロジェクト

グーグルの共同創業者のセルゲイ・ブリン / Getty Images


大手製薬会社は新薬の研究を停止


ハーバード大学の医学部精神医学准教授のケイト・バーディックは、「精神医学分野の研究は資金が不足しており、大手の製薬会社は双極性障害を治療するための新薬の研究をやめてしまったと」と語る。そのため、BD²を通じた資金提供は、「大きな成果に結びつくかもしれない」と彼女は述べた。
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ドーテン夫妻は、すでに双極性障害の研究に対して積極的な寄付を行っており、2017年にマサチューセッツ総合病院で家族の名前を冠したイノベーションセンターを設立した。バシュッキ夫妻も2年前に独自の基金を立ち上げて、小児てんかんに有効だとされるケトジェニック・ダイエット療法の研究を支援している。

「BD²は、私たちがこの問題に取り組むためのロードマップの役割を果たし、自分たちだけではできなかった取り組みを可能にする」と、バシュッキ夫妻は述べた。

分野が異なる科学研究を統合し、コラボレーションを行うBD²のアプローチは、セルゲイ・ブリン・ファミリー財団がミルケン・インスティテュートと共同で2018年に立ち上げた、パーキンソン病治療のプロジェクトの「Aligning Science Across Parkinson’s」と同様なものと言える。
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Robloxの創業者のバシュッキは、ユーザーが自分のビデオゲームを作ることができるプラットフォームのRobloxとBD²は似た部分があると語る。「一人の研究者に資金を提供するのではなく、成功が期待できるプラットフォーム全体に資金を提供していく」と彼は述べた。

Keystone Capitalのドーテンは3つの家族が一緒になることで、大きな成果が得られると考えている。「人々が互いの知性やリソース、コミットメントを結集させれば、無限の可能性を生み出せる」と彼は語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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