今回のGTCでは、NVIDIAのエンジニア、研究者、同社のプラットフォームを利用するほぼすべての業界のユーザーによる200を超えるセッションが開催される予定だ。NVIDIAの技術を使った開発プロジェクトに興味があるなら、ここからGTCに登録できる。今回も参加費は無料で、イベント終了後もセッションはオンライン上で公開され続ける予定だ。
自分の関心が自動車関連に特化していたとしても、一見関係なさそうなものの中にも関連性の高いセッションがある可能性が高いので、セッションカタログ全体は熟読する価値がある。例えばNVIDIAの自動運転シミュレーションプラットフォームであるDRIVE Sim(ドライブシム)は、Omniverse(オムニバース)をベースにしているが、このOmniverseは、レイトレーシングなどの技術を活用して、自動運転車のテスト用にフォトリアリスティックかつ物理的に正確な環境を作り出すものだ。これらの環境を無限に変化させて、さまざまな照明、天候、道路条件をテストしたり、環境内の他の道路利用者のさまざまな組み合わせを配置したりすることができる。
また、同じOmniverseのプラットフォームは、工場や倉庫、完全な都市のデジタルツインを作成するためにも使用されている。他のアプリケーションでOmniverseがどのように使われているかを理解することで、開発者は自分のドメインでOmniverseがどのように使えるかを、より良く理解できるかもしれない。
医療と自動運転もクロスオーバーする可能性がある。人体そのものや、刺激に対する反応をモデル化する研究は、自動運転の開発者にとっても貴重なものだ。乗り物を直接的にコントロールできない人は、乗り物酔いを起こしやすくなることがある。このような生理的な反応を理解し、そのモデルをAV(自動運転車)シミュレーションに組み込むことで、乗り物酔いのリスクを低減し、より快適な乗り心地を実現する制御戦略の改良につなげられる可能性がある。
もちろん、GTCのハイライトはジェンスン・ファンのキーノートだ。NVIDIAの最新の新発表を聞くことができる機会であり、なにより彼はいつも楽しいプレゼンターだ。
(forbes.com 原文)