|施策|週休約3日の導入
一人ひとりが自律的に働く日を選択することで、働く・休むのメリハリをつけやすくしています。1日の所定労働時間を7.5時間から8時間に変更する代わりに、暦上の休日や有給休暇とは別に、取得する日を自分で決められる年間休日(フレキシブル休日)を増やし、合計で145日としています。◎データ:有休消化率 73%/休日出勤比率 2%(2022年3月現在)
|施策|エンゲージメントサーベイの実施
半年ごとに全職場に対して実施され、コンディションの可視化を行うサーベイです。サーベイを起点にした対話も半数近くの組織で行われており、組織に対する本音をお互いにぶつけ合い、より良い職場づくりに向けたアクションをメンバー全員が主体性を持って推進する風土の起点となっています。◎データ:エンゲージメントサーベイ回答率 94%/職場フィードバックミーティング実施率47%(2022年3月現在)
以上、人的資本の戦略と開示にとって重要な「一貫性のあるストーリー」について、私たちリクルートの例を挙げて展開の仕方をご紹介しました。「個の尊重」───、 一人ひとりの好奇心や強みを最大限に活かすことを基軸に、さまざまな施策・制度が設計されています。
人的資本の情報は、データだけを開示してもあまり意味はありません。自社の人材マネジメントポリシーや人材戦略の実践があり、それらとの関係において、なぜその取り組みが重要なのか、どのようなつながりがあるかを示すことで、受け取り手であるステークホルダーの納得が高まるのです。
【寄稿3回連載】人的資本は心を持つ資本
#1:人的資本へ注力と言われても・・・人の力を開放する必須の着想#2:本記事
津田 郁◎リクルート HR エージェント Division リサーチグループ マネジャー/研究員。2011年リクルート海外法人(中国)入社。 グローバル採用事業『WORK IN JAPAN』のマネジャー、 リクルートワークス研究所研究員などを経て21年より現職。 現在は労働市場に関するリサーチ業務に従事。 専門領域は組織行動学・人材マネジメントなどの組織論全般。 経営学修士。