TrendForceによると、iPhone 14の価格はiPhone 13(799ドル)よりも50ドル安い749ドルになる見通しという。また、iPhone 14 Proの価格は1049ドルで、iPhone 13 Pro(999ドル)よりも50ドル高いが、値上げ幅は以前予想されていた100ドルよりも小さなものになる。
そして、さらに良いニュースと言えるのが、iPhone 14 ProとPro Maxのストレージが256GBに倍増するとの予想だ。TrendForceは、この値下げとストレージ倍増の2つの組み合わせが、計算されたギャンブルだと述べている。
「アップルは、世界的なインフレと為替の上昇によるプレッシャーを受けて、販売実績に影響を与えないように、より慎重な価格戦略を採用すると予想される」と、TrendForceはレポートで述べている。
eSIM採用の噂も
一方、ブルームバーグのマーク・ガーマン記者は最新のニュースレターAlways Onで、アップルがiPhoneから物理的なSIMカードスロットを完全に取り除くかもしれないと述べており、「今年か来年、いくつかのモデルで始まる」と述べている。
アップルがeSIMのみのiPhone 14のアイデアを検討中という噂は、昨年12月頃から浮上していたが、「いくつかのモデル」というのは気になるところだ。アップルは、一部のモデルでeSIMをテストし、その後、全モデルに拡大するのかもしれない。果たしてこれが、Proモデルなのか非Proモデルなのかは、まだ分からない。
ガーマンはまた、iPhone 14 Proが「より大きなバッテリーを備える」と述べているが、詳細については明かしていない。以前の予想では、iPhone 14シリーズのバッテリー容量は、Pro Maxモデル以外の全ての端末で減少すると報じられていた。
ここ数ヶ月ほどの間、複数のリーク情報で、アップルがiPhone 14シリーズの Proモデルとそれ以外のモデルの価格や機能のギャップを広げると報じられてきた。これに対する反応は主に否定的で、インフレで経済的困難が増している時に、アップルは顧客に追加の費用を求めている考えられてきた。
しかし、最新のリークに情報が正しければ、これは非常にスマートな動きだ。アップルは、iPhone 14の標準モデルの価格を、50ドル下げることでより多くの顧客を取り込もうとしている。それと同時に、余裕のある顧客にはProモデルで先進的なイノベーションをアピールする。このやり方であれば、製品のバリューとイノベーションを一つの製品群として市場に送り出せる。今年のアップルの製品戦略は、お見事と言うしかない。
(forbes.com 原文)