ノバク・ジョコビッチは、新型コロナウイルスのワクチン接種を受けていないことを理由に米国への入国が認められなかった。ロジャー・フェデラーは膝の負傷による欠場が続いている。
セリーナ・ウィリアムズは、これが最後のグランドスラム出場になるとみられており(すでに引退の意向を示している)、腹部に負傷を抱えるラファエル・ナダルも、引退が間近の可能性があることを認めている。
一方、テニス界には新たなスター選手も誕生している。2021年の全米オープンからの12カ月間に最も多く稼いだテニス選手のトップ10には、10代のエマ・ラドゥカヌ、カルロス・アルカラスの2人が入っている。それぞれのこの一年の収入は、2110万ドル、1090万ドルだった。
ランキングの注目点
最新のランキングで首位につけたのは、今年41歳になったフェデラーだった。17年連続でのトップとなる。1試合もプレーしていなかったにもかかわらず、およそ9000万ドル(約123億円)を手にした(税金、エージェント手数料込み)。
2位に入ったのは24歳の大坂なおみ。年収は推定5620万ドルとなっている。この一年はケガに悩まされ、世界ランキングも44位まで落とした大坂だが、スポンサー企業はおよそ20社にまで増えており、マーケティングにおけるその力の強さを見せつけている。最近では暗号資産取引所のFTX、メンタルヘルスケアのモダンヘルスなどと契約している。
2014年の全米オープンでは決勝まで勝ち進んだ錦織圭は、今年は8位につけた。2020年までの5年間、コート外で毎年3000万ドル以上を稼いでいた(フォーブス推計)錦織の勢いには、陰りも見え始めているのかもしれない。前回のランキングでは、契約料の総額は推定2500万ドルだった。また、昨年10月以降はケガによる欠場が続いており、世界ランキングは365位となっている。
ただ、ユニクロや日本航空、マットレスのエアウィーヴなど、スポンサー企業は依然として多く、男子選手のコート外収入のランキングでは、フェデラー、ナダル、ジョコビッチに続く4位となっている。