実行に移したら詳細なデータを収集し、計画に対する進捗を測定し、必要に応じて修正する。このプロセスを通じて、多くのことを学ぶことができるだろう。最後に顧客、投資家、パートナーなどのステークホルダーに対して、進捗状況を報告する。さらに信頼性を高めるために、信頼できる組織から第三者による検証を受けるのもよいだろう。
2. 曖昧な言葉を使うのはやめよう
言葉は人間が持つ最も強力なツールだ。英語を話す成人は平均して2万から3万5千の言葉を知っているといわれている。しかし、企業は持続可能性の取り組みについて語るとき、意味のわからないふわふわした言葉を使い続け、評判を落としている。
「グリーン」「ナチュラル」「エコフレンドリー」といったバズワードは、製品やサービスが環境に与える実際の影響についてほとんど何も伝えていない。宣伝文句を曖昧にしないようにしよう。より詳細な情報を含めるという単純なことでもよいだろう。例えば、単にオーガニックコットンを使用しているというのではなく「当社のタオルは80%オーガニックコットンでできています」というように、具体的な割合を記載することができるはずだ。
さらに、不用意なグリーンウォッシングにも気をつけよう。「コンポスタブル」「生分解性」「プラスチックフリー」などの言葉は、一見無害なマーケティング用語のように思えるが、実は正確な定義が定められている。マーケティングチームが消費者向けのメッセージでこれらの用語を使用したために、訴訟沙汰になることは避けたいものだ。最終的に消費者は「そんなつもりはなかった」としても、誤解を招いたという事実だけを気にするのだ。
3. 完璧を求める気持ちを捨てる
あなたがどう思おうと、消費者はあなたのビジネスにすべての答えを期待するわけでも、常に最高の結果を出すことを期待するわけでも、不可能に近い確率でネットゼロエミッションを達成することを期待するわけでもない。しかし、世間はあなたが誠実であることを期待しているのだ。
低炭素燃料と脱炭素戦略を専門とするコンサルティング・監査会社EcoEngineers(エコエンジニア)の共同設立者兼CEOであるシャシ・メノンは「企業は自らの二酸化炭素排出量に責任を持たなければなりません」と語る。「そのためには、自分たちが何をしているのかを正直に伝え、自分たちが直面している限界を認める必要があります。企業が常に完璧であろうとすると、このレベルの誠実なコミュニケーションと自己責任が失われてしまうのです」
良い知らせは、ビジネス環境のリスクと機会を正直に評価することで、一見不可能に見えることを達成する方法が見つかることが多いということだ。今こそ、あなたのビジネスが環境フットプリントの改善に取り組んでいることを示すチャンスであり、人間的なアプローチをとることで、製品やブランドに対する消費者の信頼を築くことができるのだ。
購入する商品やサービスが環境に与える影響に関心を持つ消費者がこれまで以上に増えているため、企業はより持続可能な取り組みを実施し、その変化をステークホルダーに伝えることに意欲を燃やしている。しかし、グリーンマーケティングとグリーンウォッシングの間の境界線は紙一重だ。目の肥えた消費者を取り込むには、その紙一重のところを注意深く歩かなければならない。
(forbes.com 原文)