ハッカーコミュニティで「マッジ」の名で知られる内部告発者のピーター・ザトコは、2020年から2022年1月に解雇されるまでツイッターに勤務していた。彼は7月に、司法省、米証券取引委員会(SEC)、連邦取引委員会(FTC)に同社についての告発を行ったとワシントンポストとCNNが23日に報じた。
ザトコの代理人を務める法律団体Whistleblower Aidによると、彼は7月に提出した告発書で、ツイッターが投資家やユーザー、連邦政府を欺いたと主張している。
イーロン・マスクは、ツイッターのアカウントの5%以上がボットであると主張し、440億ドル(約6兆円)の買収契約から手を引こうとしているが、ザトコはこの件に触れつつ、ツイッターの幹部らがボットやスパムアカウントの数を実際よりも少なくカウントしていると述べている。
ザトコは、同社の幹部がFTCに対し、「虚偽かつ誤解を招く説明」を繰り返したと述べており、彼がパラグ・アグラワルCEOからの指示を拒否したことが、自身の解雇につながったと主張している。これに対し、ツイッターの広報は、彼の解雇はパフォーマンスに問題があったためだと述べている。
ザトコはまた、ツイッターがインド政府のエージェントを雇い、外国の政府が広範囲なユーザーデータにアクセスできるようにしたと主張している。
ツイッターのアグラワルCEOは、CNNが入手した社内文書の中で、この疑惑が「矛盾と不正確さに満ちた話であり、重要な文脈なしに提示されている」と述べている。ツイッターの株価は23日に7%急落した。
マスクの弁護士の1人のアレックス・スピロは、10月に行われる裁判に向けてザトコに召喚状を発行したとニューヨーク・タイムズ(NYT)の取材に語った。スピロは、ザトコがツイッターから解雇された経緯が「興味深い」と述べている。
(forbes.com 原文)