ビジネス

2022.08.24

ビジネスリーダーが養うべき、共感力と3つの認識力

NDAB Creativity / Shutterstock.com


2. 3つの認識力を高める


どこの職場にも、とにかくどうしようもない人物というのが、1人や2人はいるものだ。こうしたタイプの人は、周囲の人や環境、そしてもっと悪いことに、自分自身の行動を全く気にかけない。とにかく闇雲に主張を押し通そうとし、自分のキャリアが順調でない理由には決して気づくことがない。

自分は絶対にこうしたタイプの人間になりたくない、という気持ちがあるなら、以下に挙げる3つの認識を育む必要がある。それは、自己認識、他者認識、そして状況認識だ。

自己認識とは、自分の強み、弱み、信条、動機付けとなるもの、感情を明確に把握することだ。ビジネスの世界で生き抜いていく方法だけでなく、自分が持つエネルギーが周囲の人たちに与える影響についても知っておくことが大切だ。

こうした知識があれば、他の人とのやり取りや、相手が自分に対して持つイメージおよび態度、その時々での相手への対応など、すべてがつながっていることに気づき、より的確な自己認識を持つことがプラスに働くとわかるだろう。

一方、他者を認識することは、複数のタスクを一度にこなしながら、という状況では不可能だ。相手に集中して注意を向け、理解したいという意志を持って話を聞く時間をとろう。その際には、意見を差し挟まないように努めよう。相手にしっかりと注目することで、その人に、「あなたには価値がある」というメッセージを送ることができる。それは、つながりやコミュニケーションの改善につながる。

3つ目の状況認識は、勤め先の企業や業界環境に何が起きているかを認識する、あるいは、次に起こることを予測する能力だ。より注意深く観察すればするほど、現状や今後の可能性がくっきりと見えてくるはずだ。状況が認識できていれば、メッセージの内容や方法をそれに合わせて変えていくことが可能になり、つながりやコミュニケーションの助けになる。

共感と認識を高めるための行動を実行することで、「大事なのは自分の言い分ではない」という考え方を自然に身につけることができる。これによって、つながりやコミュニケーションが改善し、信頼が醸成され、関係が深化し、ビジネスが成長していくだろう。

forbes.com 原文

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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