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2022.08.12

ビル・ゲイツが自身の財団に寄付した「2.7兆円」の内訳

マイクロソフト共同創業者で慈善活動家のビル・ゲイツ(Photo by Kevin Dietsch / Getty Images)

ビル・ゲイツが7月にビル&メリンダ・ゲイツ財団に200億ドル(約2.7兆円)を寄付することを発表した際、彼はどの資産を手放すのかについての詳細を明らかにしていなかった。

しかし、フォーブスが入手した最近の米証券取引委員会(SEC)への提出書類で、彼の寄付の多くが、7月下旬に同財団に譲渡した約52億ドル(約7020億円)相当のカナディアン・ナショナル鉄道の株式(4450万株)であったことが判明した。ゲイツは、8月2日時点で、同社の持ち株比率を1.4%(約12億ドル相当)に減らしている。

ゲイツの投資会社のカスケードは、その前からカナディアン・ナショナル鉄道への出資比率を減らしていた。昨年、ゲイツは離婚調停の一環として、持ち株の一部を元妻のメリンダ・フレンチ・ゲイツに譲渡したが、彼は今年3月と4月に、約9億4000万ドル相当のカナディアン社の株を売却し、5月にも7億3000万ドル相当を売却していた。

ゲイツは少なくとも2013年から、カスケード社経由でカナディアン社の株式を保有していたが、同社の株価はそれ以降に2倍以上に値上がりし、2015年から1株につき年間1ドル以上の配当を得ていた。

ゲイツはまた、7月末に農機具メーカーのディア・アンド・カンパニーの株式約13億ドル相当をゲイツ財団に譲渡し、同社の持ち株比率を6.5%に引き下げていた。彼は2021年8月に離婚調停の一環として、ディア社の株式の一部をメリンダ・フレンチ・ゲイツに譲渡していた。同社の株価は今年に入ってから約5%下落している。

カナディアン社とディア社の株の譲渡額の合計は、ゲイツがビル&メリンダ・ゲイツ財団に寄付すると宣言した200億ドルの3分の1弱に相当する。フォーブスは、ゲイツの広報担当者に彼が他にどの株式や資産を譲渡したのかについてのコメントを求めたが、回答は得られなかった。

現在の保有資産は約15兆円


これらの資産の移動により、現在66歳のゲイツはフォーブスのリアルタイム・ビリオネア・ランキングで順位を1つ下げて5位になり、インドの富豪のゴータム・アダニが4位に浮上した。
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編集=上田裕資

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