こうした企業は、エクスペリエンスエコノミーを通じて顧客が自社ブランドとのつながりを維持し、商品の利用やそれに関する知識を増やせることに気づいている。顧客はもはや、ただ店で商品を購入し去るのではなく、購入後にそれを補強するような素晴らしい経験をしている。
新型コロナウイルスの流行で人々の交流や新たな体験が制限されたことによって、顧客は特に今、新しいものを試して人生を楽しみ、外の世界に繰り出したいと思っている。また、モノよりも体験を買いたいと考える人も多い。中でも、優れた製品と結び付いた体験には、金を払うことをいとわない。
製品は今も重要だが、現代の顧客は、自分の体験を広げ、その製品を使い楽しむ場所を求めている。優れたブランドは、プールや料理教室、ビデオゲームができるラウンジなどで顧客とつながり、優れた製品以上のものを提供できる「体験」が持つ力を理解している。