バイドゥは、初期段階でこれらの2都市にそれぞれ5台のロボタクシーを導入し、予め指定されたエリアで、朝9時から夕方までの時間帯にサービスを提供する。同社の声明によると、武漢では13平方キロメートル、重慶では30平方キロメートルのエリアが対象地域に指定されている。
さらに、武漢では全長321キロの承認を受けた道路のうち、106キロの道路が特別な5G通信に対応し、離れた場所からの車両のモニタリングやリモート操作が行えるという。
バイドゥのインテリジェント・ドライビング・グループの最高安全運転責任者のウェイ・ドンは、「当局からの許可はこの業界にとって大きな意味を持つ。宇宙開発に例えると、この進歩は月着陸に等しい」と、ロイターの取材に述べている。
中国最大のインターネット企業の一社であるバイドゥは、自社のロボタクシーサービスをApollo Goと名付けている。同社のロボタクシーサービスは、2022年の冬季五輪の会場でも試験運行されたが、その際は人間のセーフティドライバーを同乗させていた。
今年4月に、バイドゥと自動運転のスタートアップのPony.ai(小馬智行)は、セーフティドライーバーを乗車させない完全自動運転のロボタクシーの運行許可を北京の当局から取得したと発表した。しかし、北京の当局は、現在もなおセーフティドライーバーの同乗を求めている。
ロイターによると、バイドゥは北京や上海、深センの当局とも交渉中で、これらの都市で完全無人運転のロボタクシーをテストするための許可を1年以内に確保する予定という。