優遇施策も。どうすれば認定を受けられる?
──現在「心のバリアフリー認定」を取得した観光施設が、日本中で着々と増加しているようですが、どのようにすれば認定を受けられるのでしょうか?
認定対象は現在、宿泊施設、飲食店、観光案内所のいずれかに該当している観光施設となっています。また、認定を受けるためには下記の三つの基準をすべて満たしていることが条件となります。
【認定基準】
1)施設のバリアフリー性能を補完するための措置を3つ以上行い、ご高齢の方や障害のある方が施設を安全かつ快適に利用できるような工夫を行っていること。
2)バリアフリーに関する教育訓練を年に1回以上実施していること。
3)自社のウェブサイト以外のウェブサイトで、施設のバリアに関する情報などのバリアフリー情報を積極的に発信していること。
※詳しくは、観光庁ウェブサイト(観光施設における心のバリアフリー認定制度)をチェック
──認定基準がありますが、制度の導入を検討している施設にむけて、何かアドバイスはありますか?
まずは認定制度のウェブサイトをよく読んでいただきたいです。できるだけわかりやすく参考資料や動画を整えているつもりですが、申請するにあたって、疑問点は必ず出てきます。その際は問い合わせメールより確認したい事項を送っていただければ、担当者が返信いたします。
──バリアフリーという政策の大きな流れは、今後も続いていきます。認定制度の推進を通して、いま感じている想いはありますか?
やはりサステナビリティですね。今後、観光施策を進めるに当たって、避けて通れないキーワードであることは間違いありません。その次にユニバーサル・ツーリズム、アクセシブル・ツーリズムがあって、今後バリアフリー情報の見える化がとても重要になってくる。
その流れを踏まえると、この「心のバリアフリー認定制度」は、今後大きく注目される可能性があると思っています。ここからさらに認知度を高めながら、心のバリアフリーの輪を広げていきたいです。
認定を受けていると、バリアフリー関連の補助金制度を申請する際に優遇されるといった施策もご案内していますので、たくさんの事業者に申請いただきたいですし、利用者の方に活用していただきたいですね。
インタビューに応えてくれた観光庁観光産業課の進藤昭洋氏(写真左)。東京2020パラ金メダリストの木村敬一選手と