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2022.07.31 08:00

英スーパー各社、食事割引プランを提供 生活費高騰への対応で

Getty Images

英国では、保守党のリーダーを決める闘いが続いていて、残る候補者のリシ・スナクとリズ・トラスは、自身が党首となり、英国の第56代首相に選ばれた場合の経済施策立案を進めている。

この闘いを制した者が、大きな経済的不安を抱えるこの時期に英国を率いるリーダーとなる。英国では先日、政府借入金が記録が開始された1953年以来、史上2番目に高い水準に達したと発表された。大きな影響を与えているのが、インフレによる価格高騰だ。

ナディム・ザハウィ英財務相は経済的な負担を認め、「インフレによるものを含め、財政にリスクがあることを認識している。6月の負債利子は以前の月次記録の倍以上だ」と述べた。

スナクとトラスのどちらが首相になるにしても、次の英首相は家庭への経済的な圧力を緩和しようと試みる中で、極めて不安的な状態でバランスを取ることになるだろう。

減税は一部の企業を支援し成長が促されるかもしれないが、さらにインフレが進み、生活費が増える可能性もある。

独立系の英経済調査会社キャピタル・エコノミクス(Capital Economics)の上級英国エコノミスト、ルース・グレゴリーは「消費者物価指数のインフレが6月の9.4%から10月に12%ほどまで上がり生活費危機が悪化した場合、家庭にさらなる救済策を提供する次の首相の能力が制限される可能性がある」と説明した。

英国では学校が夏休みに入る中、多くの家庭では厳しい秋冬が訪れるという現実が不気味に迫っている。

英市場調査会社コーンウォール・インサイト(Cornwall Insight)は、エネルギー価格上限の次回の見直しが行われる10月までに、典型的な燃料費が年間1200ポンド(約20万円)以上増えると予想している。

その中で、食料品小売の大手数社は、消費者を支援する政府のキャンペーンの一環として値引きや割引を提供している。

英スーパーチェーンのアスダ(Asda)は、1ポンド(約165円)の「キッズ・イート(Kids Eat)」の割引プランを導入。16歳以下の子どもは誰でも、同社の英国中のカフェで1ポンドの食事を購入することができる。

元々のキャンペーンは、子どもの食事を給食に頼っている家族を特に支援するため学校が休みの間を通して提供される予定だったが、アスダは先日割引を年末まで延長すると発表した。割引を受けるために他に何かを購入する必要はなく、付き添いの大人が食事を購入する必要もない。
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翻訳・編集=出田静

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