「我々が目指すのは、アンビエント・コンピューティングだ。ユーザーが手元ばかりを見るのではなく、常に顔を上げ、必要な時にすぐ利用でき、必要としない時にはフェードアウトするような技術を目標としている」と、アマゾンのAlexa担当バイス・プレジデントのアーロン・ルーベンソン(Aaron Rubenson)は語った。
アマゾンは、このイベントで3億台以上のスマートホームデバイスがAlexaに接続されていることを明らかにした。ここではまず、同社が発表したAlexa関連の新技術のいくつかを紹介する。
・アマゾンがアップルやグーグルなどと共同開発したスマートホームプロトコル「Matter」との連携
・スマートホームデバイスの設定を簡単にする「フラストレーションフリー・セットアップ」に関する新技術
・スマートホーム機器をどのアプリからでも簡単に操作できるマルチアドミン技術
・「Alexa Ambient Home Dev Kit」の提供。この開発キットはスマートホーム機器を統合できるほか、ユーザーが休暇中であることを機器が把握したり、留守中に掃除機をかけたり、アマゾンエコーがガラスの割れる音や火災報知器の音を検出した際にユーザーに知らせる。
・ブランドが顧客に対し、予めルーチン作業を設定する「Alexaルーチン」機能の提供。例えば、ジャガー・ランドローバーは、「グッドナイト」という名称のルーチンを設定し、施錠や燃料・充電の残量を確認したり、ガーディアン・モードをオンにする機能を提供している。
・「プロモーテッド・スキル(Promoted Skills)」の提供。アマゾンは、スキルの開発者が、Alexaユーザーやアマゾンの顧客にスキルを宣伝する機会を与える。同社はまた、スキル開発者との収益の配分比率を改定。従来は、収益の70%が開発者に入っていたが、年間収益が100万ドル以下の開発者に対しては80%に引き上げ、さらに期間限定のボーナス10%インセンティブを提供する。
・よりリッチで自然な会話スタイルを実現する「Alexa Conversation」の提供。アレクサを使ってベーカリーに料理を注文する際も、より自然に行うことが可能になる。
・開発者が、より便利なスキル開発することを支援する「Skills Quality Coach」の提供。