デジタルノマドというライフスタイルは、ここ数年、増加傾向にあった。そして、新型コロナが流行すると、この新しい働き方の人気は爆発的に上昇することになる。2020年だけで米国のデジタルノマドの数は50%近く急増し、1100万人になった。さらに2021年、その数は再び増え、1550万人に達したと、MBO Partnersの2021 State of Independence Studyは伝えている。
デジタルノマドの採用が増加傾向にあり、減速する気配がない理由をいくつか紹介する。
企業はどこでも働けるルールを確立している
Qualtricsの最近のレポートによると、新しい仕事を探している従業員の80%が、次の職の条件で、どこにでも住める機会を提供することが重要であると回答している。企業はこれに耳を傾けている。社員がリモートワークを続けたいと思うようになった現在、Lyft(リフト)、Airbnb(エアビーアンドビー)、3Mなど多くの企業が常駐型のフレキシブルワークモデルに切り替えてきている。
もう1つの例はSpotify(スポティファイ)で、「仕事は『行く』ところではなく、『行う』ものである」ということをアピールしている。同社の「Work from anywhere(どこでも働ける)」モデルでは、社員は一定の地理的条件の中で自ら働く場所と方法を選択することができる。例えば、スウェーデンを拠点とする職務の場合、社員はヨーロッパ内全域でリモートワークを選択することができるのだ。
デジタルノマドを魅了する海外
このような場所にとらわれない新しいライフスタイルへの関心が、デジタルノマドビザへの関心を呼び起こした。トレンド追跡サイト『Exploding Topics』によると、「ノマドビザ」という言葉の検索数は、過去5年間で2400%という驚異的な伸びを記録している。その結果、各国は外国人の長期滞在を誘致するためのビザオプションを導入している。
例えば、ブラジルでは、外国企業のもとで働く移民に対して、一時的なビザと滞在許可の両方を付与することを制度として許可している。その結果、彼らは1年間滞在し、2年目にビザを更新することができるようになった。最近では、インドネシアが5年間有効の新しいビザを開発中であることを発表した。これは、現在利用可能などのデジタルノマドビザよりも長い期間だ。現在、46カ国がデジタルノマドビザを導入している。
デジタルノマドのライフスタイルを受け入れる家族
かつてデジタルノマドは、ノートパソコンを接続できる場所を探してホステルからまた次のホステルへ移動する20代の若者バックパッカーのようなものとして考えられていた。しかし、フレキシブルな仕事とホームスクーリングによって、世界を見たり、家族との思い出を作ったりすることを望む新しいタイプのデジタルノマドが登場したのだ。