自信や自尊心も、こうしたプロセスの主な要素だ。キャリア・面接コーチのカイル・エリオットは筆者のポッドキャストに出演し、自信を高めるツールや給与の交渉に備える上での高度な技術について議論した。
自信の役割
恐怖心や自信不足は、給料について効果的に交渉する能力に最も影響を与える要因だ。私たちが昇給を求めて交渉する際に不安を感じる根本原因は、自分にはその価値がないという恐怖にある。
この恐怖は、さらに深い感情的な誘因に結び付いているかもしれないが、同じ給料の幅で長い間働いていることに対する心理的な副作用の可能性もある。私たちのアイデンティティーは、自分がこれまで稼いできたものに結び付くようになる。
しかし、従業員としての給料はあなたの人間としての価値とは関係ない。エリオットは「金はあなたの価値ではなく、ただのエネルギー交換だ」と述べた。
こう説明すると交渉は、その仕事に費やされたエネルギーに対し会社がどれほど投資したいかについての議論でしかない。
より効果的な調査でより良い結果に
市場価値の計算に関し、エリオットはグラスドアやサラリー・ドットコム、リンクトインなどの人気のサイトの活用を勧めている。とはいえ、彼はこうしたサイトが高水準のデータに傾きがちだと指摘している。成功の可能性を上げるには、できる限り的を絞った細かい調査を行うこと。自分の特定の分野や業界について調査しよう。
よくあるミスを避ける
エリオットによると、給与の交渉で特に大きなミスの一つは、金額に焦点を当て過ぎて、福利厚生として提供される他の要素を軽視し過ぎることだ。この理由の一つは、自分が本当に求めているもの(そして必要なもの)を評価するのに十分な時間を費やさない傾向があることだ。
この一般的なミスを克服するため、エリオットは給与の交渉プロセスの最初に全員が次の問いを自問することを勧めている。
私には何が必要か?(妥協できない交渉不能な項目だ)
私は何を求めているか?(好ましい項目で、妥協する意思があるもの)
私は何を求めていないか?
私に持てないものは何か?
こうした問いは、提示されるあらゆる仕事や給料と比較できる「希望リスト」になるため、残りの交渉プロセスの指針となるはずだ。