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2022.07.17 12:30

M2は必要か? BMWの最小のスポーツクーペ「M240i」で充分すぎる

BMW. M2401 xDriveクーペ

先週、都内の機械式パーキングに、このBMW M240iを入れようとしたら、「お客さま、お車の色が格好良いですね」と褒められた。このお世辞は半分しか信じなかったけど、色をほめた本人は本気だったみたい。この「サンダーナイト(雷の夜)・メタリック」という紫色の新ボディカラーは、人によって好き嫌いが激しいらしい。別の場所で、2回も「うふん、そのパープル色は激しいね」と言われたことも。ということで、今回試乗するBMW車の色が賛否両論ではあるけど、クルマとしてはなかなかなものなので、「M240i xDriveクーペ」をチェックしてみることにしよう。

2シリーズの中でも、その頂点に立つ「M2コンペティション」という名車は限りなく高く評価されている。410psを発揮する3リッターのツインターボエンジンは基本的にM240iと同様だし、M2の0-100km/hの3.8秒は、M240iと全く同じ。従ってM2の873万円という価格は、M240iより115万円高いわけだ。これでM240iは明らかに、コストパフォーマンスが高いことがわかる。

この新型2シリーズは、クーペの名とおり2ドアの4人乗りで、後輪駆動ベースの電子制御4WDになっている。一見すると、外観はほとんど変わっていないように見えるけど、実はボディサイズは全体的に大きくなっており、真横からみるとノーズ部分は、より長くなってスタイルが格好良くなっている。

横から見た240i

フロント周りでは、この紫色のボディカラーに合わせて、黒塗りでブラックアウトされたキドニーグリルと両脇の大型エアインテークが、このM240i の「ちょい悪」のイメージを強調している。そういえば、BMWのお決まりのキドニーグリルは、縦に伸びていない控えめのサイズで納得できる。ナイス。リアには、後端をはね上げたトランク・スポイラーがついており、バンパー下にはディフューザーらしきものと2本のエキゾーストパイプが存在感をアピール。19インチのアルミホイールとシュラン製タイヤも良い味を出している。

運転席の写真

運転席のドアを開けて室内を眺めると、その高級感と「M」のバッジの多さに圧倒される。ドア下のフロアプレートには「M」が入っているし、フロアマットやステアリングホイールにも出ている。よく見ると、シートには、「M」を代表する3色のタグがついているし、キーにも「M」のカラリングが施している。それ以外は、今回新しくなっているのは本革の厚いスポーツシートぐらい。

パネル周りの写真

あとは、従来の2シリーズで見慣れたインパネのデザインが歓迎してくれる。ここははっきり言って居心地の良いキャビンだ。インパネもシック。「3シリーズ」と同じ12.3インチのタッチスクリーンのグラフィックスは綺麗で使いやすい。ヘッドルームとレグルームはたっぷりあるけど、後部席のスペースは限られており、160cm以上の人には窮屈で天井に頭がつく。リアシートに子供以外乗せるのは無理かな。

パネルの写真
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文=ピーター ライオン

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