TSMは、リーグ・オブ・レジェンドを含む人気ゲームのプレイヤーたちを管理している。ライアットゲームズは、調査の結果、ディンの不正行為が数年にわたることが判明したため、TSMに7万5000ドル(約1000万円)の罰金を課し、ディンに2年間の保護観察を言い渡した。
現在30歳のディンは、2009年にTSMを設立し、eスポーツのコミュニティでは「Reginald」のハンドルネームで知られている。元リーグ・オブ・レジェンドのプロ選手である彼は、フォーブスの「30アンダー30」にも選出されていた。
フォーブスは今年、TSMを最も価値の高いeスポーツ企業に選出し、その価値を5億4000万ドル(約745億円)と試算していた。
TSMは5月にディンに対する調査を完了したと発表し、「違法行為はなかった」としながらも、ディンに対するリーダーシップトレーニングを含む是正措置を推奨していた。
ゲーム業界の有害な職場環境についての告発は、他の企業でも相次いでおり、12月にはライオット・ゲームズ自身が、男女差別をめぐる集団訴訟で1億ドルで和解した。また、マイクロソフト傘下のゲーム大手アクティビジョン・ブリザードも、セクハラ訴訟で1800万ドルの和解金を求められ、3月に裁判所がこれを承認していた。
リーグ・オブ・レジェンドのプレイヤーの団体であるLeague Championship Series Players Associationは、今回の決定を「有害な職場の真の変革に向けた一歩」として称賛しつつ、「今後も警戒を怠らない」と強調した。