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2022.07.11 08:00

VR上の仮想コーチはメンタルセラピーにも有効 オックスフォード大発表

Getty Images

ウェストバージニア大学医学部が2021年に発表した研究によると、パンデミック時にビデオ通話を通じて行われたバーチャルセラピーは一般的に対面式のセラピーと同等の効果があった。しかし、「British Medical Journal」誌の研究にみられるように、バーチャルでのアプローチは依然として訓練を受けたメンタルヘルスの専門家を必要とし、英国だけでも現在約150万人がメンタルヘルスの治療を待っているほど不足している。

実際、待機者の40%は最終的に治療を受ける前に、ある段階で緊急サービスに連絡することを余儀なくされている。オックスフォード大学の研究者たちは、バーチャルリアリティ(VR)を利用したセラピーがその解決策になると考えている。

彼らは、VRを介して自動化された心理セラピーを提供するgameChange VR(ゲームチェンジVR)というプログラムを開発している。このプログラムは、バーチャルなコーチの助けを借りてユーザーを支援するもので、実際の人間が介在しないため、より多くの人が必要なサポートを受けることができる。

精神病患者へのサポート有効なgameChange VR


このプラットフォームは、VRメンタルヘルスの臨床試験としては過去最大規模であると研究チームは考えている。その試験では、このプラットフォームは精神病と診断された患者のサポートに有効であり、最も困難な問題を抱える患者間で最大の効果が確認された。

このプラットフォームは産業、ヘルスケア、学者の専門家で構成されるチームによって開発された。プロジェクトの中心となったのは、オックスフォード大学からスピンアウトし、メンタルヘルスのための没入型環境づくりを専門とするOxfordVRだ。このプラットフォームは、屋外に出ることに特別な懸念を抱いている人たちを支援することを目的としている。外出が苦手な人は、重度の広場恐怖症になりやすく、生活や人間関係に大きな影響を与える可能性がある。

望みはgameChangeが広場恐怖症の治療に役立ち、ユーザーが通常の活動に再び参加し、望むような生活を再び送ることができるようになることだ。

「バーチャルリアリティ心理療法は、gameChangeとともに成熟してきました」と、研究者は説明する。「過去25年間、VRは少数の精神医療専門クリニックで利用されてきました。それは、臨床医が行う対面式のセラピーをサポートするものでした。しかし、gameChangeにはセラピーが組み込まれているため、さまざまなスタッフによって監督することができます。そして患者さんの自宅など、さまざまな場所でセラピーを行うことができます」

閉じこもっていた人たちが外出するように


論文によると、このプラットフォームは、ユーザーが日常的な状況を避ける可能性を大幅に減らすことができたことが明らかにされている。

最も効果があったのは、通常であれば外出が困難な患者に対してだった。このようなユーザーは、他の方法では考えられなかったような、さまざまな活動を行うことができた。さらに、このような行動の変化は6カ月後に確認した際にも持続していた。また、このプラットフォームはユーザーにも好評で、高い導入率を確保することもできた。
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翻訳=上西 雄太

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