英市民団体ビッグ・ブラザー・ウオッチ(Big Brother Watch)は、英国全土の議会や学校、医療サービスのNHSなどで、この2社の監視カメラが使用されていると述べている。
「中国政府の監視カメラが、英国の市民を監視することは許されない。ハイクビジョンとダーファの製品は、新疆ウイグル自治区の大虐殺と密接な関係があり、彼らの低価格のカメラは、英国での監視を常態化させている」と、ビッグ・ブラザー・ウオッチの担当者は述べている。
ハイクビジョンとダーファは米国では人権問題とセキュリティ上の理由から、すでに締め出されている。しかし、英国では内務省やビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)を含む多くの省庁が、ハイクビジョンのカメラを設置しているとされる。
「英国の納税者が、人権侵害を行う中国のハイテク企業にお金を払うべきではないし、このような異常な規模で監視を行うことは許されない」と、Baroness Shami Chakrabarti議員は述べている。
議員らは、この2社の技術の全面禁止を求め、英国での監視カメラを用いたオペレーションの規模や、能力、倫理基準に関する独立した調査の実施を要求している。
「国民のプライバシーに関する懸念に加えて、これらの企業は中国の国有企業であり、国家の安全保障に対する脅威になりかねないという疑問が生じている。米国はすでにこれらの企業をブラックリストに載せている」と、David Davis議員は述べている。
ハイクビジョンは、この動きについて反論の声明を出し、次のように述べている。「監視カメラは、犯罪やテロとの戦いにおいて重要な役割を担っており、我々は自社が果たしている役割を誇りに思っている。英国には、当社を悪者にするために嘘をつくようなグループも存在するが、我々は常に政府機関と協力し、英国の基準を満たすソリューションを提供してきた」