「中絶問題」で歌手のホールジーら女性セレブから怒りの声

ホールジー(Getty Images)

米国の最高裁が先日、人工妊娠中絶の権利が憲法上のものではないとする判決を下したことを受けて、シンガーのホールジーや女優のリタ・モレノ、アイルランド・ボールドウィンなどの著名人が抗議の声をあげている。

ホールジーは7月1日、ヴォーグ誌に寄せたエッセイで、かつて自身が流産した後に中絶したことを告白し、その選択が「私の命を救い、息子の出産につながった」と述べた。

女優のリタ・モレノ(91)は、1973年に中絶手術が合法化される前に、マーロン・ブランドとの間の子供を中絶をしたとヴァラエティの取材に話し、「その医師は、きちんとした手術をせず、血が止まらなくなった。私は死んでいたかもしれない」と語った。

アレック・ボールドウィンとキム・ベイシンガーの娘のアイルランド・ボールドウィンは、家族を持つことに興味のないボーイフレンドとの間の子供を中絶したと語り、「私は私であることを選んだし、また私を選ぶだろう」と述べた。

先日、オリヴィア・ロドリゴと共に最高裁の判決に抗議した歌手のリリー・アレンは、自身が中絶をした理由を「クソッタレの赤ん坊を産みたくなかったから」とインスタグラムで述べ、それが手術のための十分な理由だったと語った。

リアリティ番組「Real Housewives」のスターのジル・ザリンとブランディ・グランヴィルは、10代の頃に受けた中絶について発言し、ザリンは「自分の選択としてやったことだった」と述べた。

コメディアンのチェルシー・ハンドラーは、以前から複数回、中絶をしたとを明かしており、先週のジミー・キンメル・ライブの番組で、「地球は、私の子供が居ないことで、ずっと安全な場所になっている」とジョークを飛ばした。

5月に最高裁の方針がリークされた際、シンガーソングライターのフィービー・ブリッジャーズは、昨年のツアー中に中絶手術を受けたと語り、「誰もがそのようなサービスを受ける権利がある」と述べた。

一方で、ABCの朝のトークショー「The View」の司会者のサニー・ホスティンは先週、近親相姦の場合を含めて中絶を支持しないと発言して、注目を集めた。「私はカトリック教徒で、それが私の信仰だからだ」と彼女は述べた。しかし、彼女は最高裁の判決には反対で、「彼らは信仰に基づいて法律を決めるべきではない」と語った。

6月30日には、中絶の権利を訴えるデモに参加していた女優のビジー・フィリップスが逮捕された。他にも女優のユマ・サーマンやケケ・パーマー、アンバー・タンブリン、シンガーのスティービー・ニックスなどの著名人が、最高裁の決定に抗議の声をあげている。

シンクタンクのガットマッハー研究所の2014年のデータによると、米国人女性の24%が45歳までに中絶手術を行っている。

編集=上田裕資

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