連休から得られる楽しみが、仕事に戻ったときに山積みになっている仕事によって台無しになることはほぼ分かりきっている。とはいえ、仕事に戻る苦しみを少なくとも一部緩和してくれるコツが存在する。
まず重要なのは、仕事に戻りたくない理由の大部分を占める要因が、1日休暇を取っている間にやることリストが10倍に膨れ上がってしまったように感じることであると理解することだ。
筆者のコンサルティング企業リーダーシップIQ(Leadership IQ)がネット上で実施し数万人が回答したアンケート調査「How Do Your Time Management Skills Stack Up?(あなたの時間管理スキルはどれほど?)」によると、自分のしたいことを全てこなす十分な時間がないと感じている人は3分の2以上に上る。
この主な理由は、本当に大切な優先事項をまとめた短いリストではなく非常に長々としたやることリストを持っている人が大多数だという点にある。
欠かせない優先事項をまとめた短いリストを持つ人は、長々としたやることリストを抱える人と比べ、「今日は本当にうまく行った1日だった」と感じて仕事を後にする確率が50%近く高い。これはおそらく、最も特筆すべき点だろう。
次に重要なのは、仕事中に頻繁に邪魔が入ると報告している人が約71%であることだ。さらに目を見張ることに、こうした邪魔を遮ることができる人は「今日は本当にうまく行った1日だった」と感じて勤務日を終える確率が約52%高い。
邪魔が入ると集中が途切れることは直感的に分かるだろうが、こうした邪魔がもたらす悪影響については実際に神経学的な証拠がある。
ミシガン大学の研究者らは「実験心理学ジャーナル:人間の認識とパフォーマンス(Journal of Experimental Psychology: Human Perception and Performance)」に2001年に掲載された研究で、人は作業を切り替える際に非常に多くの時間を浪費していることを発見した。作業が複雑であればあるほどより多くの時間が失われていたため、邪魔をされる人が増えると生産性が下がるのは驚きではない。そして、この失われた生産性は幸福感の低下に変わる。