Z世代への市場調査は意味がない? 好きなものが「バラバラ」という現実

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バーンズ・コミュニケーション・グループは最近、ブランドが市場調査に利用できるように、Z世代の消費者のパネルを作成した。このパネルは、全米の大学の3年生、4年生そして大学院生からなる若い男女で構成されている。

私は好きな質問をしていいといわれたので、彼らの消費者としての生活について聞いてみたのだが、彼らの意見は意外なもだった。

好きなブランドや食べ物、人気のある人などは、いくつかの選択肢に集約されると思っていたのだが、返ってきたのはその予想と異なるものだった。ほとんどのテーマで、回答が大きく異なっていた。共通点を見つけるには、その動機を深く掘り下げる必要があった。

好きなファッションブランドが同じという人はいなかった。しかし、好きなブランドのどこが好きかを尋ねると、そのファッションやスタイルは別として、顧客を理解し、サステナビリティやコミュニティを重視するブランドという価値観が共通していた。

彼らのグループで最も人気のあるジーンズブランドは、圧倒的に多数派というわけではなかったものの、「リーバイス」と「ZARA」だ。ファッションの買い物で、最も多く言及された言葉は「品質」と「フィット感」だった。「価格」は3番目で「サステナビリティ」はさらに低い。

好きなお店については、もう少しまとまりがあった。コーヒーショップが最も多く、「スターバックス」「チポトレ」が上位を占めた。その理由ついては、「味」「品質」「価格」「利便性」で一致している。3分の1が、少なくとも1種類の動物性タンパク質を食べないと回答した。

観戦したいスポーツは「サッカー」がダントツだ。しかし、参加するスポーツに関しては、回答はバラバラだった。「バレーボール」が最も多く(4件)、他のスポーツで2回以上名前が挙がったものはない。大多数が定期的に運動している。

尊敬する人については、家族を挙げる人が圧倒的に多く、その中でも「母親」を挙げる人が大半を占めた。「私の母みたいな人」と答えた人もいれば、「友人の母」を選んだ人もいた。

憧れの人、好きな有名人においては、同じ人を選ぶ人はいなかった。

もしどこにでも住めるのであれば、「ニューヨーク」が最も住みたい場所であった。ほぼ全員が結婚を希望している。また、ほぼ全員が子供を持ちたいと考えているが、「数人」または「1人」しか持たないと答えた人もいる。

ソーシャルメディアアプリは「Instagram」が圧倒的に多い。「ニューヨークタイムズ」が最も重要なニュースソースで、グループの22%だ。17%がニュースとしてInstagramを挙げている。
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翻訳=Akihito Mizukoshi

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