アメリカの人気ランキングトップ10に、日本車が8台ランクインする秘密

アメリカでの日本車の支持は、ものづくりのポリシーへの共感でもある。

やっぱり、アメリカでは日本車が大人気。消費者のクルマに対する満足度や好き嫌いを厳しく評価する有力媒体「コンシューマー・レポーツ」の今年の自動車部門には、日本のカーメーカーがトップ10のうち、なんと6メーカーもランクインしている。

アメリカの消費者が新車を購入する前に、必ず一回は見るというコンシューマー・レポーツのトップ10に、こんなにランクインされる秘密はなんだろう。それは、ひとことで言うと、一貫性・品質管理を保つことだといえる。つまり、良いクルマを出したら、それをできる限り変えないようにすること。ちなみに、今年の最優秀トップ10の1位から10位までは、スバル、マツダ、BMW、ホンダ、レクサス、アウディ、ポルシェ、ミニ、トヨタ、インフィニティという順。

スバルの写真
SUBARU Forester
 
また同誌は、トップ10のカーメーカーを発表すると同時に、トップ10の車種もアナウンスする。10種のモデルの中には、日本車がなんと8台もランクイン。同誌は価格別のカテゴリーで評価するのだが、$25,000以下の枠では、日産セントラとローグ、そしてスバル・フォレスターとトヨタプリウスやプリウスPHEVが入ったし、$25,000〜$35,000の枠ではホンダ・アコードがトップを獲得。それに、$35,000〜$45,000の枠では、トヨタRAV4 PHEVとホンダ・リッジラインSUVが高く評価された。やはり、「何よりもクルマの質に対して価格がリーズナブル」だとコンシューマー・レポーツは結論付けている。

日産ローグ
NISSAN Rogue

ところで、コンシューマー・レポーツはどのようにクルマを評価するのか。同誌は全てのクルマに対して50以上のテストを実施するが、それはハンドリング、安全性、ブレーキ性能、燃費、乗り心地、信頼性、利便性などに対する徹底的なテストだ。

今回、スバル、マツダ、ホンダという個性のあるトップ3の結果は素晴らしい。消費者の立場から分析してみると、つまり、高級車をわざわざ選ぶというより、信頼性があって走りや品質に満足できる安全な日本のカーメーカーをセレクトすれば良いということになる。特に、半導体不足やコロナ禍によるサプライの遅れなどを考えると、割と手頃な日本車に頼れるというニュースはありがたいという客が多いらしい。それでも、例えばそういう半導体の問題などで「トヨタRAV4が手に入らない時は、RAV4に似たスタイリングを持つカローラ・クロスに決めても良い」と同誌は薦める。

RAV4
TOYOTA RAV4
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文=ピーター ライオン

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