医師に教わるサウナの科学 室内の場所別温度と「どこに座るか?」

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今、日本では空前のサウナブームが起きている。

芸能人や著名な経営者にも「サウナ好き」を公言する方が増え、また身近なビジネスパーソンで、精力的に仕事をこなすトップエリートと呼ばれる男女がこぞってサウナに通っている。なぜ、仕事ができる人は、サウナにハマるのか?

Forbes JAPANでは、サウナを初めて科学的エビデンスに基づいて解説した話題の書『医者が教えるサウナの教科書』(加藤容崇著)より、最新研究に基づいたサウナの脳と体に与える効果と、ビジネスのパフォーマンスを最大化する入り方を、ダイヤモンド・オンラインの記事から抜粋して紹介する。


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サウナ初心者であれば、「どこに座ればいいのか?」「何分くらいで出るのか?」「どういうことに気を付ければいいのか?」など、わからないことがたくさんあると思います。

まず問題となるのが、「どこに座るか?」ということ。実は、サウナ室は場所によって熱さが大きく異なります。熱は高いところに集まるので、上へ行くほど高温になります。大きな階段状になっているサウナ室の場合、1段あたり約10度も異なります。また、ヒーターの前も当然ながら熱いです。したがって、ヒーターが正面にあり、なおかつ最上段の席が最も熱い席になります。なお、ヒーターは、直接体が当たっているところは非常に熱くなるにもかかわらず、当たっていないところは意外と温まらないため、温まり方が局所的になってしまいます。しかも目が乾くので、ヒーターの近くはあまりおすすめできません。

ロウリュ(ストーブに水をかけ蒸気を発生させること)ができるサウナの場合は、ロウリュをすると湯気が上から横に流れるので、ストーブの横の上段の席が最も熱くなります。 換気扇の位置によっても変わりますが、遠赤外線ヒーターを用いたサウナ室(ドライ)の温度状況を載せておくので、参考にしてください。

医者が教えるサウナの教科書


【著者からのメッセージ】

私は、サウナは心身をコンディショニングし、仕事のパフォーマンスを上げるのに最適な健康法だと思っています。これだけパワフルな効果があるサウナは、今後ますます人気が高まっていくでしょう。

しかし、サウナが文化として本格的に定着するためには、みんなが楽しく安全に入れることが不可欠です。そのために拙著『医者が教えるサウナの教科書』などを通じて正しい情報を発信することに加え、安全性を高めるインフラの構築も必要です。今後、私が代表を務める「日本サウナ学会」では、医学的有効性について科学的検証を行うだけではなく、日本全国のサウナ施設の統計をとって現状を把握し、様々な安全対策をとっていく予定です。

現在の新型コロナウイルス禍におきましても、施設側、利用者側双方に安全な対応策を提示しております。

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