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2022.06.16 07:30

夜8時以降のメール送付はNG? 進む「つながらない権利」義務化

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昨日、仕事を終えてから、あなたは何件のメールを送っただろうか? 2~3本以上と答えたあなた。そう答えるのはけっしてあなただけではない。全米経済研究所の発表によると、アメリカ人の60%近くが就業時間外にメールを送受信しているという。パンデミック以前と比べると、その割合は8.3%も上昇している。

ベルギーで、まずは公務員6万5000人から


私も、夜間にそれなりの数のメールを送っている(Slackのメッセージは言うまでもない)。どうやらベルギーをお手本にする必要があるようだ。ベルギーでは、6万5000人いる公務員が時間外の連絡を拒否できるようになった。

こうした“つながらない権利”を労働者に与える国は近年増え続けている。フォーブスの上級寄稿者ジャック・ケリーも書いているように、これは仕事によるストレスや燃え尽き症候群──ベルギーのペトラ・デ・サッター副首相に言わせれば“本物の現代病”──の増加を減速させるための対策として定められたものだ。

あいまいだった仕事と生活の境界線を明確にすることにより、時間外に仕事関連のメールに返信しなくても、被雇用者が罰を受けるなどの不利益を被ることはないようにしている。

夜間のメールが誘う「燃え尽き症候群」……


夜間に数件メールを送るなどたいした問題じゃない、ふつうのことだと思われるかもしれない。だが、ロンドン・ビジネススクールの組織行動研究員ローラ・M・ジャージはこう指摘する。

受信者(あなたの従業員)が、送信者(この場合、あなた)は素早いレスポンスを求めているにちがいないと考えるのは珍しいことではない。そのため、どうでもいいようなメッセージにも、早く返事をしなければならないという無駄な焦りを感じ、その結果ストレスが増し、やがては燃え尽き症候群に至ってしまう。

あなたがわたし同様、ベルギー──あるいはフランス、イタリア、アイルランド、ポルトガル、スペインその他、つながらない権利が労働者に認められている国──に住んでいないのであれば、わたしと一緒にジャージ研究員のアドバイスに耳を傾けて、健全なメール習慣を身につけよう。部下たちがあなたに感謝するのは間違いない。

翻訳・編集=寺下朋子/S.K.Y.パブリッシング・石井節子

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