ビットコインの価格は現在、昨年のピーク時の約7万ドルから大幅に下落し、3万ドルを下回っている。イーサリアムの下落幅はそれ以上で、BNBやXRP、ソラナやカルダノなどの価格も急降下を遂げている。
そんな中、双子のキャメロンとタイラー・ウィンクルボス兄弟は、彼らが経営する暗号通貨取引所「Gemini」の従業員の10％を解雇すると発表し、市場が「暗号通貨の冬」に入ったと警告している。
「暗号通貨の革命は今でも進行中で、この革命が多大なインパクトを与えることは変わらない。しかし、現在の市場は、停滞期に移行しつつある。クリプトの冬と呼ばれる時代がやってきた」と、2人は6月2日の社員向けメッセージで書いている。
暗号通貨市場の暴落によって、ここ数カ月で1兆5000億ドル以上の価値が消え去った。ウィンクルボス兄弟は、「市場の乱高下は、ここしばらくは続くと思われる」と述べている。前回の「クリプトの冬」が始まったのは、2018年のことで、数年間に渡る低迷期の間にビットコインの価格は大幅に下落していた。
フェイスブックの創業に関わったことでも知られるウィンクルボス兄弟は今年、保有資産の約40％を失ったとみられている。フォーブスは現在の2人の保有資産を、それぞれ約36億ドル（約4700億円）と試算している。
別の大手の暗号取引所コインベース（Coinbase）も2日、採用の凍結を「当分の間」継続するとともに、内定を取り消す方針を示していた。
「我々は、予測可能な将来のために採用の一時停止を延長する」と、コインベースの最高人事責任者のLJブロックは先日のブログで書いた。「我々はまた、まだ勤務を開始していない人々のためのオファーを取り消そうとしている」と、彼は付け加えた。
今から約1年前に株式市場にデビューしたコインベースの株価は急落している。同社が5月10日に発表した第1四半期の売上高は、前年同期の18億ドルから35％減少し、11億7000万ドルとなっていた。
