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2022.05.27 06:30

a16zの暗号通貨ファンドが5700億円調達、「Web3の黄金時代」宣言

(Photo by Chris McGrath/Getty Images)

(Photo by Chris McGrath/Getty Images)

暗号通貨市場が逆風に直面する中、この分野で最も強い影響力を持つVCのアンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)が、その取り組みをさらに強化した。
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同社の暗号通貨ユニットの「a16zクリプト」は5月25日、4番目のファンドのために45億ドル(約5700億円)を調達したことを発表した。同部門は、そのうち15億ドルをWeb3関連のシード投資に、30億ドルをそれ以外の分野に投資する。

a16zクリプトは、暗号通貨に特化したファンドとしては最大で、累計76億ドル以上を調達している。このファンドを率いるのは、今年のフォーブスの「ミダスリスト(Midas list)」で1位に選ばれたクリス・ディクソンとスリアム・クリシュナン、アリアナ・シンプソン、アリ・ヤハヤの4人だ。

今回のa16zクリプトの発表は、暗号通貨業界が新たな逆風に直面する時期と重なった。ステーブルコインのTerraUSDの崩壊に続いて、5月7日から5月12日の間に560億ドルもの価値が吹き飛んだ。ディクソンを世界トップの投資家の地位に押し上げたコインベースの株価も、今年に入り70%以上も下落している。
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しかし、そのような状況においてもa16zクリプトは強気の姿勢を崩していない。4月のインタビューでディクソンは、今後の3年間が「クリプトの黄金期になる」と述べたが、25日のブログの投稿で彼は、その発言をさらに一步進め「今はWeb3の黄金時代だ」と宣言した。

一方でシンプソンは、自分や他の投資家たちは「このような市場のサイクルを何度も乗り越えてきた」と話す。「価格が下落し、投機が減少すると、残された人々は長期的にサステナブルなテクノロジーの構築に、さらに専念していく」と彼女は主張する。

「このようなサイクルは進化のプロセスの一部だ。重要なのは、これまで以上に多くの人々がWeb3に参入し続けていることだ」と、シンプソンは述べた。

このような主張は、多くのVCの戦略と合致する。VCは、リスク許容度を考慮しつつ、長期的視野から企業に投資して、リターンをあげることを目指している。そのような観点からa16zクリプトは、暗号通貨がメインストリームに押し上げられることを期待して、注意深く投資を行っている。一方で、市場の急落は短期の値上がりに期待する人々を一掃するが、彼らは暗号通貨の長期的な未来の構築には貢献していない。

アダム・ニューマンの新事業にも投資


a16zクリプトは、ここ数週間でいくつもの投資を発表しており、NBAトップショットを支えるブロックチェーンの「Flow」や、クロスブロックチェーンのコネクター企業「LayerZero Labs」、さらにWeWork創業者のアダム・ニューマンが設立した炭素クレジットの取引をブロックチェーンに記録する企業「フローカーボン」などを支援している。

新たな資金でa16zクリプトは採用を強化するという。フォーブスは4月の記事でアンドリーセン・ホロウィッツが最終的に暗号通貨ファンドを会社の本体に戻す意向だと報じていた。しかし、今回のa16zクリプトファンドがこの種のファンドの最後になるのかとシンプソンに尋ねたところ、「それはまだ早すぎる話だ」という返事だった。

編集=上田裕資

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