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2022.06.15 11:00

海外における集団訴訟で発揮された「翻訳力」 AIGがグローバルリスクに強い理由vol.1

AIG損害保険には、グローバルに通用する強みがある。企業賠償損害サービス部長、ファイナンシャル損害サービス部長、海上保険損害サービス部長を兼任する若尾俊之の場合、それは豊富な経験だ。企業賠償損害サービス部/ファイナンシャル損害サービス部は、企業が賠償責任を負った場合、その損害を補償する保険金の支払いを統括する。企業賠償の世界を知り尽くした若尾に、「AIGの強み」とは何か話を聞いた。

(本記事はAIG損保の記事を編集・再構成しています。)


グローバルネットワークを活かした「翻訳力」


グローバルに事業を展開する日本企業にとって、ある日突然、海外から訴状が届くことは想定されるリスクとはいえ、脅威になり得る。若尾が担当した企業もそうだった。ある国で、日本から輸出した食品が原因で多数の消費者に健康被害がでたとして、現地で集団訴訟を提起されていた。

この食品は日本で健康被害など起こしたこともない。日本では法に定める安全基準もしっかりと満たしている。企業側は徹底的に争う姿勢を見せたが、若尾はこれを度重なる交渉を経て、判決を求めるのではなく和解で解決する方向へ“着地”させた。

「現地のAIGスタッフと情報収集にあたり、現地の法律で訴訟を分析したところ最終的には巨額の賠償金の支払を命じられるリスクが相当程度あると判明しました。当初、お客さまは司法の場で白黒をつけたいというご意向がありましたが、なぜ当社が和解を勧めているのかという点を掘り下げて丁寧に“翻訳”してお伝えしたことで、これがベストな選択だと理解していただきました」

一般的に、海外でこのようなリスクが発生した場合、やりとりが単なる「伝言ゲーム」のようになってしまうリスクがある。しかし、AIGグループは約70の国や地域にネットワークを有していることもあり、現地の法律や慣習・実務を熟知した現地担当者と、日本のお客さまの状況や心情を深く理解している国内の担当者が密に連絡をとっている。

そのため現地とのやりとりでも、単純な通訳ではなく、それぞれの国の多様な価値観や、資料だけでは伝わらない現地特有の事情などを、日本のお客さまが腹落ち出来るように単なる言語の「翻訳」だけではなく、咀嚼した形での「翻訳」をすることが可能となる。

つまり、AIGならではのグローバルネットワークを活用することで、国内の担当者が、現地にいるかのような“生きた情報”を、お客さまに直接届けることができるのだ。無論これは現地担当者に日本のお客さまのご意向を伝える際にも同様である。

「この“翻訳力”と国内担当者があくまでもイニシアティヴを取り事案を統括することこそがAIGの強みのひとつです。リスクに対する日本国内のお客さまの認識と、現地での受け取り方にギャップがあれば、なぜそのようなことになっているのかというところまで掘り下げて、そのギャップの背景を含めてお客さまにしっかりとご説明します。現地担当者にもお客さまのご意向となぜそうお考えになるのかをしっかりと伝えます。そして、いくつかの選択肢を示し、そのメリット、デメリットをしっかりとお伝えして、お客さまと一緒に合理的な解決の道を探っていきます」

このような難易度の高い交渉を進めるうえで、ものを言うのはやはり豊富な知識と経験だが、そこに加えて、「事故に対する徹底した理解」が必要だと若尾は言う。

「正しい事案分析をするにも、お客さまに自分自身の言葉を用いて納得感のある説明をするためにも、わからないことは知ったかぶりや放置はせずに、理解できるまで徹底的に調べたり、お客さまに教えていただいたりします。だから、現地でしか分からないことがあれば現地にも当然行く。あるエネルギー系施設の事故があって、ジャングルの奥地まで行ったこともあります。道路も舗装されていない道を数時間以上揺られ、肉体的にもタフでしたが、やはり行ってみないことにはわからないこともたくさんありました」



企業賠償は「世相」をあらわしている


若尾は1996年に旧AIU保険会社に新卒入社した。自動車保険損害サービスを担当した後、31歳の時に企業賠償損害サービスの部署へと異動となる。その時に部署のトップから言われた「3つの金言」を今も胸に刻んでいるという。

「ひとつは“百聞は一見にしかず”です。そして次に“事故の内容を本当に正しく理解しなさい”ということ。そして、忘れられないのが“一生勉強だよ”という言葉です。事故は多岐に渡り、法律にしても約款にしても、常に新しい知識を増やしていかないと、この世界では生きていけないよ、と言われ、これは今も痛感していますね」

その後、若尾はいわゆる対人対物事故以外についての賠償保険であるファイナンシャルラインも統括するようになった。ファイナンシャルラインはある意味新しい分野の企業賠償保険とも言える。ファイナンシャルラインを含む企業賠償保険は最も顕著に世相を表す事故が発生しやすく、新たなリスクが出現すればそれに合わせて商品が開発されていく分野である。

現在は企業賠償損害サービス、ファイナンシャル損害サービス、海上保険損害サービスという3つの部の部長を兼任して難易度の高い事案や大口事案の対応を指揮するかたわら、保険をつくる商品部と連携して、新しい保険商品の開発にも関わっている。

その中でも、若尾が重要な役割を果たしているのが、保険約款のレビューだ。これまでの豊富な現場経験をいかして、保険約款の中でお客さまに誤解を与えそうな表現はないか、商品の意図と約款が整合しているか、など厳しい目で確認をしている。

「豊富な経験」によってAIG損保のサービスの質を高める一方で、若尾はかつて自分が教えられた「3つの金言」を後進にも伝えようとしている。

傘下から報告を受ける際、若尾は「これってどういうことだろう?」「そこはもっと具体的に聞かせて」「そのように理解・判断した根拠はなに?」などとかなり突っ込んだ質問をする。本人がちゃんと他人に正しく説明が出来るほど自分の頭で内容を理解しているか確認し、分析が正しいかを判断するためだ。そのため、理解の深さや根拠を持たない場合、曖昧なままで進ませずとことん突き詰めて説明を求めることもある。

この厳しさは自分自身にも向けられている。今も法律や保険約款の分野はもちろん、社会問題や時事ニュースなど幅広い分野の情報収集を欠かさない。いつ目の前に事案として来るか分からないからである。

「世界は常に変化し続けていますので、リスクやお客さまのニーズも刻一刻と変わっていきます。企業賠償の損害サービスというものは、その変化に対応をして、お客さまが満足できるサービスを提供していかなければいけません」

若尾のような「プロ」が世界中にいる。そして、いざ事故が発生した際には、彼らが強いネットワークで結ばれながら問題解決にあたる。これこそが、グローバルに通用するAIG損保の強みのひとつなのだ。




若尾俊之(わかお・としゆき)◎AIG損害保険株式会社 企業賠償損害サービス部長 兼 ファイナンシャル損害サービス部長 兼 海上保険損害サービス部長。1996年4月旧AIU損害保険株式会社に入社。和文約款、英文約款、国内外を問わず企業系の数々の高額且つ複雑難解な事案への対応に携わり、マネジメントとして指揮をとってきたCommercial Claims分野のスペシャリストであり第一人者。また多くの新商品や新特約の開発にも深く関わってきたほか、AIG Global ExecutivesとのコミュニケーションをLeadしている。


AIG損保のグローバルリスクマネジメント
https://www.aig.co.jp/sonpo/global

Text by Masaki Kubota / promoted by AIG損害保険株式会社