西側諸国のブランドに代わってロシアに進出することについて、これら3カ国とブラジルと交渉中だと明らかにしているRCSCは、次のように述べている。
「代替となる適切な事業者を見つけるため、ロシア事業を一時停止した外国企業のリストをこれら各国に提示している」
「(各国の企業が)似たような品質・デザインの商品によって、(ロシア国内から)消えたブランドの商品を補う、または完全に取って代わることに役立つだろう」
ロシア国内の小売企業も、成長に向けて事業計画を見直し始めている。子ども向け商品のジェーツキー・ミール(Detsky Mir)、スポーツウェア・アウトドア用品のスポーツマスター(Sportmaster)、アパレルブランドのグロリア・ジーンズ(Gloria Jeans)などは、新店舗の開業を進めている。
欧米企業に厳しい現実
グローバル企業の多くは3月、世論の圧力に押される形で、相次ぎロシア事業の一時停止を発表した。スターバックスやコカ・コーラ、リーバイス、アップルなどの国際的なブランドは、事態の早期の収拾と事業の再開を願いつつ、撤退や販売の中断を決定した。
一方、なかにはバーガーキングや英小売のマークス&スペンサーなど、フランチャイズ契約で定められている複雑な条件のため、店舗の閉鎖ができないとする企業もある。
いずれにしても、欧米の小売企業のロシア事業の先行きは、ますます暗くなっているといえそうだ。ロシアのショッピングモールは、すでに別の国々に救いを求めている。