またブレーントラストの中には、このプログラムの成否はまだ分からないと考えている人もいる。
販売コンサルティング企業Retail Technology Groupのボブ・アムスター社長は「このコンセプトは非常に多くの不確定要素を伴っている」と述べ、「最初は、このモデルでどれほどの量が集まるかを予測しづらく、こうした回収品をどのように処理し、どこに保管するか決めづらいだろう。時間がたつと量が安定し、より予測しやすくなるかもしれないが、そうならない可能性もある」と主張した。
織物製品分野では、リーバイスやパタゴニア、ザ・ノース・フェイス、メイドウェル、オールバーズ、ファブレティクス、アイリーン・フィッシャーなどが最近、商品を返却する顧客に店内で使えるクレジットを提供する取り組みを導入している。
こうしたプログラムが導入された背景には、スレッドアップ(ThredUp)やザ・リアルリアル(The RealReal)、ポッシュマーク(Poshmark)、ディポップ(Depop)などさまざまなアパレル商品リセールサイトの堅調な成長がある。こうした企業は、ジェネレーションZ世代のサステナビリティへの強い思い入れを背景に拡大してきた。
小売コンサルティング企業WD Partnersのソートリーダーシップ・マーケティング担当執行副社長であるリー・ピーターソンは「ジェネレーションA、Z、Y世代は全員が、多くのメリットを持つリコマースをきちんと理解している。これにベビーブーム世代を引き入れることができれば任務完了だ」と述べた。
現在中古家具を販売している場所には他に、カイヨー(Kaiyo)のオンラインマーケットプレースや競合のアプトデコ(AptDeco)、チェアリッシュ(Chairish)などに加え、クレイグスリストやフェイスブックのマーケットプレースもある。
しかし、イケアがリセール市場に適した候補企業だと誰もが考えているわけではない。
地理情報システムソフトを提供するエスリ(Esri)で小売業界戦略を担当するゲーリー・サンカリーは「私はイケアが好きだが、正直なところ特に長持ちする家具だとは思わない。イケアの本棚やテーブルを次世代に残そうと考える人はいないと思う」と述べた。