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2022.05.02 07:00

マイクロモビリティを安全にする「V2Xテクノロジー」への期待

Getty Images

マイクロモビリティの需要が高まり、電動スクーターや電動バイクの普及が急速に進む中、メーカー各社は、安全性と利便性の向上に努めている。

4月5日からデトロイトで開催されたモビリティ技術見本市「WCX 2022」で、カリフォルニア州サンタクララ本拠の「Commsignia」が、電動スクーターのライダーを対向車から守り、衝突しそうな場合に警告を発する独自のV2X(Vehicle to Everything)システムを初めて披露した。

Commsigniaの共同設立者でCEOであるLaszlo Viragは、WCXの展示で、同社のシステムと電動スクーターを連携させるデモを披露した。そこでは、架空都市の地図上で、自動車と電動スクーターのアイコンが互いに向かっていく様子が表示され、両者が接近すると、ドライバーとスクーターの双方に警告が発せられた。電動スクーターにはセンサーを搭載したボックスが設置されており、対向車線の車やトラックに警告音を発した。



CPSC(米国消費者製品安全委員会)が昨秋発表したデータによると、電動スクーターのライダーが救急外来を受診した件数は、2017年の7700件から2020年には2万5400人に急増したという。

Commsigniaは、交通安全に特化した企業のSpokeと共同で電動バイクやVRU(交通弱者)にV2X技術を適用する計画を2月に発表していた。Viragは、同社のV2Xシステムが2〜3年後にはマイクロモビリティ車両に利用されることを期待している。

「我々はまだPoC(Proof of Concept)段階にあり、量産フェーズには入っていないが、技術自体は車両向けに実用化されており、電動スクーターやライドシェアなどのマイクロモビリティのユーザー向けの実装はまだ始まったばかりだ。我々は、それらの企業と関係を構築する初期段階にある」とViragは話した。

編集=上田裕資

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