フィリピン証券取引所に提出された書類によると、同行は既存株主に対し、1株あたり64.55ペソから73.78ペソの割引価格で最大8億株を提供する予定だ。ユニオンバンクの株式は、4月14日に2.8%高の97.80ペソをつけ、15日午前中に97ペソを記録した。
今回の公募は、主要株主であるAboitiz Equity Ventures、The Insular Life Assurance Co.、フィリピンの年金基金Social Security Systemらの支援を受け、4月25日に開始し5月6日に終了する。
ユニオンバンクは12月、シティグループの東南アジアにおける消費者金融事業を、453億ペソのプレミアムを上乗せした550億ペソの現金で買収することに合意した。この取引には、ケソン市のイーストウッド・シティにあるシティバンク・スクエアなどの不動産や、同行の3つのフルサービス支店と5つのウェルス・マネジメント・センターも含まれ、今年後半に完了する予定という。
ユニオンバンクの会長であるエラモン・イシドロ・M・アボイティスは、12月の声明で、この買収が同行のリテールバンキング事業の成長を加速させると述べていた。
パンデミックのフィリピン経済への影響は残っているものの、ユニオンバンクの収益は着実に増加しており、2021年には手数料収入とトレーディング収入の増加により、純収入が前年比7%増の451億ペソと過去最高を記録していた。