勝負の行方を左右するアンガーマネジメント 決闘の日 | 4月13日

山口県巌流島(舟島)に建つ小次郎・武蔵像(shutterstock)

1612(慶長17)年4月13日は、宮本武蔵と佐々木小次郎が巌流島(下関沖合の無人島・船島)で決闘をした日と伝えられています。

武蔵は自分から試合を申し込んだのにもかかわらず、約束の時間に2時間も遅れて登場したと言います。しかも、苛立った小次郎が刀を引き抜き鞘を投げ捨てたのを見て、武蔵は「小次郎敗れたり! 勝つつもりなら鞘を捨てるはずはないだろう」と言い放ち、挑発。それに動揺した小次郎が敗れたという逸話(諸説あり)はよく知られています。

武蔵の大遅刻に怒り、平常心を失った小次郎。彼のように大事な試合や勝負の場面で「怒り」に振り回されないためには、どうすればいいのでしょうか。

日本アンガーマネジメント協会の安藤俊輔代表理事によれば、人の心に怒りが生まれるのは、「自分の中の『〜するべき」という考え方が裏切られたとき」だと言います。

小次郎にとって、神聖な決闘には遅れずに来る「べき」で、遅刻など非常識で許し難いことだったのでしょう。自分が大事に思っていることを相手が軽んじ、期待していたように物事が進まないことが許せないという怒りだったのかもしれません。

では、どう対処すればいいのか。安藤氏は以下の3点に注目します。

1.衝動のコントロール:「最初の6秒」をやりすごす
2.思考のコントロール:「べき思考」を緩める
3.行動のコントロール:「できるものだけ」反応する

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小次郎がアンガーマネジメントのコツを知っていたら、もしかすると結果は変わっていたのかもしれません。

連載:きょうは何の日?

文=Forbes JAPAN編集部 執筆協力=tannely(タネリー)

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