2019年までウクライナやロシア以外ではほとんど知られていなかったコメディアン、俳優だったゼレンスキーは、いまでは米国人の間でもっとも人気のある国際的リーダーのひとりになっている。今回の調査結果によると、信頼度はフランスのエマニュエル・マクロン大統領(55%)やドイツのオラフ・ショルツ首相(53%)も上回っている。
ゼレンスキーは米国のとくに高齢層や高学歴者からの支持が高く、65歳以上では86%、大学院修了者の82%が信頼していると答えている。信頼度は18〜29歳では63%、高卒以下の人では67%に下がる。これらは、ロシアの侵攻をめぐるバイデン政権の対応への評価でみられた人口動態的パターンをなぞる結果になっている。
ゼレンスキーは米国で民主、共和の党派を超えて広く信頼を集めており、民主党支持者もしくは民主党寄りの80%、共和党支持者もしくは共和党寄りの67%が信頼していると回答した。これに対してバイデンは、民主党支持者の信頼度が75%にのぼる一方、共和党支持者の信頼度は16%にとどまり、今回調べた政治家のなかでは党派によって信頼度がもっともくっきり分かれた。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に対する信頼度はわずか6%で、2006年の33%からいちじるしく下がっている。民主党支持者でプーチンが国際問題に適切に対処すると確信していると答えた人は5%、共和党支持者でも7%にとどまり、こちらも党派による違いはほとんどみられなかった。ドナルド・トランプ前政権期には、プーチンへの信頼度は一貫して共和党支持者の間のほうがはるかに高くなっていた。
このほか、中国の習近平国家主席への信頼度は15%だった。
調査は3月21〜27日に実施し、無作為に選んだ米国の成人3581人から回答を得た。