ビジネス

2022.03.27 08:00

UWC ISAKジャパンの「100人ファウンダー構想」が生んだ好循環



リーダーシップやデザイン思考のプログラムなどを通じて、生徒たちは変革を起こすための訓練と実践を積み重ねていく。

こんなファウンダーたちに、小林は精神的な面でも救われてきたという。

「許認可が遅れる。資金がなくなる。コロナ禍で国境が閉鎖される。普通だったらひるむような局面ばかりなんです。でも、理事や評議員の方々は一度もひるまず『どうやって乗り越えるかみんなで考えよう』と言って、次々にアイデアを出してくれる。もしUWC ISAKが私と谷家さんだけのプロジェクトだったら、ここまで来ることはできなかったと思います」(小林)

いま、小林には学校運営とともに全力を注ぐことがある。教育分野で新たな取り組みを進める人たちへの支援事業だ。

「UWC ISAKはムーブメント。学校をひとつつくって終わりとは誰も思っていません。学校もまだまだ改善や進化の余地がありますし、多くの方々に支えていただいた分、私たちが皆さんの挑戦を支援することで教育の多様性も後押ししたい」


小林りん◎ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン代表理事。東京大学経済学部、スタンフォード大学院教育学部卒。高校時代にユナイテッド・ワールド・カレッジのカナダ校に留学。外資系投資銀行、ベンチャー企業、UNICEFなどを経て現職。

文=瀬戸久美子

この記事は 「Forbes JAPAN No.093 2022年月5号(2022/3/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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