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2022.02.15 06:00

Googleが認めた次世代セキュリティ企業Salt Security、評価額14億ドルに

共同創業者でCEOのRoey Eliyahu(左)とCOOのMichael Nicosia(右)/(c)Salt Security

「今後の3年間ですべての企業がAPIを使うようになる」と、セキュリティ分野のユニコーン企業「Salt Security」の共同創業者でCEOのRoey Eliyahuは述べている。

コンテンツデリバリーネットワークのAkamaiによると、デジタルトランスフォーメーションの浸透によって、ネットのトラフィックの約80%がAPI経由になったという。調査企業のガートナーは、ウェブアプリケーションに対するサイバー攻撃の最も一般的な窓口がAPIになると予測している。

そんな中、フォーブスの「30アンダー30」に2回選出されたEliyahuは、「セキュリティを確保せずにイノベーションを推進し続けることはできない」と語っている。

大手企業もサイバー攻撃の危険にさらされており、スターバックスやEquifax、フェイスブック、ペロトンらも安全性の低いAPIに起因するセキュリティリスクを抱えている。急成長している企業は特にリスクが高く、「自分たちがどんなAPIを持っているのかを把握していない場合も多い」とEliyahuは述べている。

ビッグデータと機械学習によって、企業のAPIのセキュリティを強化するSalt Securityは、ホーム・デポや武田薬品、Launchpadなどを顧客としている。同社は2月10日、グーグルの投資部門であるCapital Gが主導したシリーズDで、1億4000万ドル(約162億円)を調達したと発表した。Salt Securityの累計調達額は2億7100万ドルに達し、評価額は14億ドルとされた。

CapitalGのパートナーのJames Luoは、過去にCrowdStrikeやOrca securityなどのセキュリティ企業への投資を主導した経験を持つ。彼はフォーブスの取材に、「ほとんどの企業が社内外に向けたAPIを持っているが、多くの企業が自社のAPIの半分がどこにあるのかさえ把握していない」と語る。

「私たちがSalt社を高く評価するのは、彼らがAPIセキュリティ分野のパイオニアであり、誰もがその重要性に気づく前に問題に目を向けていたからだ」

今回のラウンドに参加した他の投資家としては、セコイア・キャピタルやYコンビネータ、Tenaya Capital、S Capital VC、Advent International、Alkeon Capital、DFJ Growthなどが挙げられる。

パロアルトを拠点とするSalt Securityは、今回の調達資金をR&D部門のSalt Labsの拡大に充てる予定という。

編集=上田裕資

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