映画館通い放題のサブスク「ムービーパス」が復活へ

rafapress / Shutterstock.com

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2019年に経営破綻した映画館に通い放題のサブスクリプションサービスの「ムービーパス(MoviePass)」が復活する。創業者のステイシー・スパイクスが2月10日に発表した。ただし、新しいサービスの価格や内容についてはまだ明らかになっていない部分が多い。
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ムービーパスの創業者で、同社がビッグデータ企業ヒリオス・アンド・マセソン社に買収された後に解雇されたスパイクスは、昨年11月に会社の資産を買い戻し、12月に再始動の可能性を示唆していた。

10日にニューヨークのリンカーン・センターで行われたプレゼンテーションで、スパイクスは、「ムービーパス2.0」と呼ばれる新しいサービスが夏に再始動する予定で、出資者を募っていると述べた。

スパイクスは、ムービーパス2.0のサブスクリプション費用がいくらになるかを明かさなかったが、サービスは段階的な料金プランで運営され、顧客は月ごとに付与されるクレジットを用いて映画を楽しむことになると述べた。このクレジットは友人とシェアしたり、トレードすることが可能という。
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また、映画に必要なクレジットはピーク時やオフピーク時などに応じて変動する。

さらに、ムービーパス2.0にはPreShowと呼ばれるスマートフォンを用いた機能があり、映画スタジオの広告を視聴したユーザーには、より多くのクレジットが付与される。スパイクスによると、このサービスは、顔認識テクノロジーを用いて顧客の目の動きを追跡し、ユーザーが実際にコンテンツに注意を払っているかどうかを確認するという。

ムービーパスは、全盛期には300万人の会員数を誇っていた。

2011年にサービスを開始したムービーパスは、月額9.99ドルを支払えば毎日1本の映画を劇場で観られるサービスとして2017年頃から急激に会員数を増やした。しかし、ユーザー数が急増したことで、チケットを確保するための資金不足に陥り、価格を引き上げたり、ユーザーが月に見られる映画の本数を制限したりして、経営を維持しようと苦闘していた。

スパイクスは2018年に、事業戦略をめぐって経営陣と対立した結果、解雇されたとInsiderに語っている。ムービーパスのユーザー数は、2019年にはわずか22万5000人にまで減少していたという。

ムービーパスが人気を博した頃と今とでは、映画館を取り巻く状況は大きく様変わりした。パンデミックの初期に閉鎖された映画館は、観客を呼び戻そうと必死になっている。さらに、ワーナーブラザーズなどの映画会社は、新作映画を映画館での上映と同時にストリーミングサービスで公開している。

編集=上田裕資

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