アークインベストの創業者でCEOのウッドは1月28日、人気の株式取引アプリ「ロビンフッド」の株を258万株購入した。ロビンフッドの株価は、28日の決算発表を受けて史上最安値の10ドル以下に落ち込んだ後、15ドル近くに上昇した。
モーニングスターのデータによると、運用資産が120億ドル規模のアークインベストの旗艦ファンド「アーク・イノベーションETF（ARKK）」が保有するロビンフッドの株式の価値は約2億ドルに達している。
ロビンフッドの株価は、昨年の上場以来で70％近く下落しているが、ウッドは同社株がIPO価格の38ドルを下回る水準に下落した10月下旬から毎週、同社の株を買い続けている。
ウッドはまた、2021年6月以来で初めてテスラのポジションを追加し、ここ数日で約5000万ドル相当のテスラ株を購入した。テスラの株価は、グロース株やハイテク株の苦戦が続く中、今年に入ってから20％以上下落しているが、ウッドは今がテスラ株を割安に購入するチャンスだと考えている模様だ。
ウッドの旗艦ファンドが保有するテスラ株の価値は9億ドルを超え、ファンド全体の8％を占める最大の構成銘柄となっている。
一方で、アークインベストは28日に7万株のスポティファイの株を売却し、関係者を驚かせた。スポティファイは、人気のポッドキャスト番組の「反ワクチン問題」で炎上し、ニール・ヤングなどの大物アーティストが楽曲を取り下げる騒動に発展した。しかし、ウッドの旗艦ファンドは今でも約5億ドル相当のスポティファイ株を保有しており、スポティファイは同ファンドの投資先のトップ10に入っている。
テック株の暴落が続く中、ウッドは先週、投資家に対して「イノベーション関連株はセール中だ」と語ったが、最近の市場の変動に動じない姿勢を見せた。
「私たちはボラティリティーを有効利用して、最も有望な銘柄に資金を集中させている。この戦略は、修正局面では非常にうまく機能する傾向がある」と彼女は述べた。
